解任は不可避に

　ジョージ・ベスト、デイビッド・ベッカム、クリスティアーノ・ロナウドらスーパースターが身にまとった栄光の背番号「7」の後継者は、衝撃的な珍プレーで赤い悪魔は完全に浮足立った。
　デパイは昨季オランダの強豪PSVでリーグ得点王に輝き、パリ・サンジェルマン、トットナムなどの争奪戦の末、オランダ代表監督時代の恩師であるファン・ハール監督の誘いでマンUに2500万ポンドの移籍金（約46億円）で加入した。だが、指揮官の期待はあっさりと裏切られた。
　デパイのミスで先制点をあっさりと献上したマンUは、続く26分にオーストリア代表FWマルコ・アルナウトビッチにワールドクラスのミドルシュートを決められ失点。この強烈なミドルシュートのブロックに詰め寄ったデパイは最後の最後で体をひねり、直撃を避けた。特集では「逃げた」と断罪されている。前半は0-2で終了。窮地の恩師はたまらず後半スタート時にデパイを下げ、ルーニーを投入した。
　試合後、顔面の真っ赤に染めたファン・ハール監督はそれまで強気一辺倒だったが、解任と辞任について言及した。解任は不可避な情勢を招いたデパイは今季期待通りの活躍ができていない。まな弟子の背信パフォーマンスでファン・ハール体制は刻一刻と崖っぷちに突き進んでいる。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images