デル・ピエロ、23年前の日本で決めた“世界一決定弾”に再脚光 「別格」「忘れられない」

ユベントスの英雄デル・ピエロ【写真:Getty Images】
ユベントスの英雄デル・ピエロ【写真:Getty Images】

ユベントスのエースとして国立開催のトヨタカップで決勝弾、クラブ公式が回顧

 ユベントスは現地時間26日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第5節のアトレチコ・マドリード戦に1-0と勝利し、4勝1分の勝ち点13でグループD首位突破を決めた。1995-96シーズン以来、24年ぶりの欧州制覇に向けて前進したが、クラブ公式インスタグラムはこの試合の前に1本の動画を公開。「1996年のこの日」として取り上げたのは、“稀代のファンタジスタ”である元イタリア代表FWアレッサンドロ・デル・ピエロが、日本で決めたゴールだった。

 セリエA8連覇中のイタリア絶対王者にとって、近年の大きな目標となっているのがCLタイトルの奪還だ。前身の欧州チャンピオンズカップを含めてこれまで頂点に立ったのは2回で、前回制したのは24シーズンも前の話になる。その当時の中心選手だったのが、イタリア代表FWロベルト・バッジョのACミラン移籍によって栄光の背番号10を受け継いだデル・ピエロだった。

 そして95-96シーズンのCLでは、決勝でアヤックスをPK戦の末に破り欧州制覇。翌シーズン開幕前に元フランス代表MFジネディーヌ・ジダン、元クロアチア代表FWアレン・ボクシッチらを加えた陣容で、96年11月26日、欧州王者としてトヨタカップ(現FIFAクラブワールドカップ)に参戦するため東京・国立競技場のピッチに降り立った。

 対戦相手はコパ・リベルタドーレスを制したアルゼンチンの名門リーベル・プレート。元ウルグアイ代表の伝説的名手であるMFエンツォ・フランチェスコリ、天才ドリブラーとしてその名を高めつつあった若き日の元アルゼンチン代表FWアリエル・オルテガを擁した南米王者との一戦は、一進一退の攻防となったが、0-0で迎えた後半36分に動く。

 ユベントスが右CKを獲得。キッカーが蹴ったボールはニアサイドの競り合いからファーサイドにこぼれる。これをデル・ピエロがゴールを背にした状態のなか右足でトラップし、鋭い反転から右足を一閃。強烈な一撃がゴール右上隅に突き刺さった。結局、これが決勝点となりユベントスが“世界一”に輝いた。

 日本の地で刻まれたクラブ史に残る名シーンを、ユベントス公式インスタグラムが「1996年のこの日」として回顧。デル・ピエロのゴール動画が公開されると、コメント欄には「レジェンド!!!」「荘厳」「史上最高」「アレックスは王様」「別格」「永遠のキャプテン」といった称賛のほか、「忘れられない」「覚えているよ」「その試合でリーベルは良いプレーをしたが、デル・ピエロはチャンスを逃さなかった」など、この一戦を懐かしむ声も上がっていた。

 ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドや、“現10番”のアルゼンチン代表FWパウロ・ディバラらを擁する今季のユベントスは、CLタイトルを奪還し、再び世界一への挑戦権を得られるだろうか。

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