レアルGKの“一発退場”、VARで取り消し バルサ贔屓紙は皮肉「マドリードの救世主」
守護神クルトワ、CLのPSG戦前半にレッドカード受けるも…VAR判定で退場免れる
現地時間26日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第5節で、最大の注目カードとなったレアル・マドリード対パリ・サンジェルマン(PSG)の一戦は、2-2のドローに終わった。この結果、PSGのグループA首位突破、レアルが2位で決勝トーナメント進出を決めたなか、スペインメディアを賑わせているのは前半の終盤に起きたベルギー代表GKティボー・クルトワの、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で“レッドカード取り消し”となったシーンだ。
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前半17分に元フランス代表FWカリム・ベンゼマのゴールで先制したレアルは、試合を押し気味に進めていた。しかし前半42分、その間隙を突いたのはPSGのアルゼンチン代表FWマウロ・イカルディだった。
素早い攻守の切り替えからアルゼンチン代表MFアンヘル・ディ・マリアが前方に鋭いスルーパスを出すと、これにイカルディが反応し、ペナルティーエリア内に侵入。これを防ごうとしたクルトワが飛び出して間一髪でボールをかき出したかのように見えたが、主審はイカルディの足をすくったとしてクルトワにレッドカードを提示した。
この状況でVARが発動したが、対象プレーはクルトワとイカルディではなく、ショートカウンターの契機となったシーンだった。ゴールを背負ったブラジル代表DFマルセロからPSGのセネガル代表MFイドリッサ・ゲイェがボールを奪う直前、マルセロの背中を押したプレーをファウルとして扱い、すべて“リセット”される形となった。
この一連の流れについて、反応は様々だ。レアル贔屓として知られるスペイン紙「マルカ」は、「VARがレッドカードの判定とPKの両方を覆し、マルセロのシーンがファウルだった」と淡々と伝える一方で、バルセロナ贔屓の「ムンド・デポルティーボ」紙は「マドリードにとってのサルバドール(救世主)」「応援していた誰もがPKだと恐れていたところでの決定で、フランス側は猛烈に抗議した」と、レアルが救われた形になったと皮肉っている。
なおクルトワとイカルディのプレーについては、イカルディの足に軽く触れた程度のもので、イカルディの渾身の“演技”だったようにも見える。いずれにせよ、判定一つを取っても、レアル寄りかそうでないかによって、スペインメディアの伝え方が大きく異なることは確かだ。