伝説の“爆撃機”に次ぐ13戦13ゴールの衝撃 ドイツ新時代のエース、監督絶賛の才能とは?

すでに18歳当時のニャブリに惹かれていたレーブ監督 「W杯に連れていこうかと…」

 ニャブリには、自分を中心にチームが回らなければ点が取れないというようなことがない。誰とプレーをしても、噛み合わせることができる。バイエルンではロベルト・レバンドフスキと、代表ではサネという全く違うタイプのチームメートとプレーすることになるが、パフォーマンスが損なわれることが非常に少ない。いつでも攻守に全力で臨む。

 そうしたニャブリの姿勢を高く評価しているレーブ監督は、「2014年初頭にアーセナルのゲームで、セルジュのプレーを何度か視察した。ブラジル・ワールドカップに連れていこうかと思っていたほどだ」とその思いを明かした。

 当時ニャブリはまだ18歳。だが、すでにその素質にレーブ監督は惹かれていた。

 次のステップを踏むためにも、EUROでの活躍が待ち遠しい。レーブ監督は「EUROで本当のワールドクラスの選手への道を歩むことができる。ビッグトーナメントで誰がビッグプレーヤーかが示される」と話していた。飽くなき向上心で努力を積んでいくニャブリが、さらなる輝きを放つ瞬間を楽しみにしたい。

(中野吉之伴 / Kichinosuke Nakano)

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中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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