インテル長友が広島でサッカー教室 被災地域の子供たちに90分ノンストップ指導
「夢を叶えるためには努力するしかない」と子供たちを激励
セリエA・インテルに所属する日本代表DF長友佑都が26日、広島県のマツダ体育館でサッカー教室を行った。
「NAGATOMOドリームキッズチャレンジ」と銘打たれた今回のサッカー教室は、長友がアンバサダーを務める自動車メーカー「マツダ」が主催。参加したのは昨年8月に広島で発生した土砂災害の被災地域に住んでいる小学生110名。
長友は今年の春に被災地域の小学校と中学校にサッカーボール100個を贈呈。ビデオメッセージを送っていた。今回は実際に子供たちとサッカーを通じて触れ合って、夢を持ってほしいという長友の思いから実現した。
“日本のダイナモ”と称される無尽蔵のスタミナはサッカー教室でも健在だった。90分間のうち、ほとんど足を止めることなく、子供たちと汗を流した。サッカー教室の最後には、長友とアシスタントとして協力したなでしこ2部リーグ所属のアンジュヴィオレ広島の選手によるスペシャルチームで、子供たちのチームと対戦。長友がスピードに乗ったドリブルから鮮やかなシュートを決めると、プロの技術に子供たちから驚きの声が挙がった。
イベントを終えた長友は「夢を叶えるためには努力するしかない。人よりも多く練習する。ボールを蹴る。小さい頃、僕は全然うまくなかった。みんなのほうがはるかに上手です。自信を持って、夢を叶えるという気持ちを忘れずに、頑張ってほしい」と子供たちにメッセージを送った。
長友は、「僕に『世界一になりたい』という夢があります。今もその夢に向かって努力しているところです。世界一というのはすごく遠い。バルセロナやレアル・マドリードのようなチームもあります。でも、世界一になるには諦めずにやっていきます」と熱っぽく語った。
子供たち全員とハイタッチして会場を去った長友。長友がプレーと言葉で伝えたメッセージは、子供たちにとってちょっと遅いクリスマスプレゼントになったに違いない。
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北健一郎●文&写真 text&photo by Kenichiro Kita