堂安&久保のU-22招集で露呈した森保監督「兼任の弊害」 なぜ“半信半疑”のプレーが生まれたのか?
ダブルエースはA代表として責任を果たすも…「半信半疑で試合をしていたシーンもあった」
森保一監督率いる日本代表(FIFAランク28位)は19日に国際親善試合ベネズエラ(同26位)戦に臨み、1-4で大敗を喫した。前半だけで相手のエースFWサロモン・ロンドンにハットトリックを許すなど歴史的な4失点。後半に途中出場したMF山口蛍(ヴィッセル神戸)が1点を返したものの、観客からは大ブーイングを浴びせられる結果となった。その2日前の17日には、森保監督が率いたU-22日本代表もU-22コロンビア代表に0-2と完敗。来年7月に迫る東京五輪、そして同9月にスタート予定のカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に向けて、五輪代表とA代表を兼任する森保監督はどのような道を歩むべきだろうか。
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広島で行われたU-22代表のコロンビア戦、大阪で行われたA代表のベネズエラ戦。南米との“2連戦”はあまりにもショックなものだった。
まず、MF堂安律(PSV)とMF久保建英(マジョルカ)を東京五輪世代での活動に専念させ、“本気”メンバーで臨んだU-22コロンビア代表戦では、強度の高い相手に苦戦。前半では修正しきれず、後半の2失点で0-2と「完敗」し、試合後、エース候補の堂安は次のような言葉を残した。
「どうなんだろう……と、僕も半信半疑で試合をしていたシーンもあった。そういうなかで、こういう結果、内容になってしまったのは危機感でしかない。本当に改善しなくちゃいけないことはたくさんあるので、ポジティブに捉えてやっていきたい」
もともと今回の11月シリーズは、国際Aマッチウィークに“3チーム”を形成し、すべてを森保監督が指揮を執るという今までにない方式。14日のカタールW杯アジア2次予選キルギス戦(2-0)では、右サイドハーフの1番手である堂安や負傷を抱えるFW大迫勇也(ブレーメン)、DF冨安健洋(ボローニャ)は招集外となったものの、MF南野拓実(ザルツブルク)ら“通常通り”のA代表メンバーが参加。U-22代表には堂安と久保を招集し、五輪世代の活動に専念させた。そして、19日に行われたベネズエラ戦に向けては、国内から新戦力4人を含む9人を帯同させ、一部のA代表欧州組はキルギスから所属クラブへと戻った。
ここまでアジア予選はホーム1試合、アウェー3試合で無失点での4連勝。森保監督がフルで指揮を執ったキルギス戦は問題なかった。だが、その“弊害”は奇しくも新たな取り組みとしてチャレンジした五輪代表と、もう一つのA代表へと押し寄せられることとなってしまった。