森保監督、兼任“3連戦”で招いた現場の混乱… 限界が感じられた瞬間とは
他国では兼任が解かれる監督も…
「うまく結果につながらなかったのは、私が監督として準備の部分で何か問題があったのではないかと考えている。トレーニングの内容で言えば、相手のプレッシャーがきついなかで、攻撃の形を作るという連係、連動のトレーニングをしたが、もっとクオリティーを求めることや、プレッシャーのなかでプレーをする、試合に近い形やさらに難しい形でトレーニングをすることが必要だったと思っている」
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兼任監督の難しさが露呈してしまった今回の“3連戦”。前半だけで4得点するという圧倒的な力を見せつけたベネズエラを率いていたラファエル・ドゥダメル監督は、森保監督と同じように五輪世代と兼任していたが、現在はA代表に専念することになった。ベネズエラの世代別代表は、2017年U-20W杯韓国大会、決勝トーナメント1回戦で堂安、久保が出場した日本を延長戦で破り、準優勝。“黄金世代”を率いていたが、やはり兼任監督は難しく、現在は解かれたという。
もちろん、若手をA代表へと引き上げ、東京五輪世代では堂安や久保、冨安、DF板倉滉(フローニンゲン)は“常連”と言えるまで成長した。融合させるというメリットはあり、若手からすれば、兼任監督は「チャンス」と捉える選手も多い。
それでも、森保監督が五輪世代の指揮を執ったのは昨年9月のアジア競技大会以来。A代表はカタールW杯アジア予選が進むなか、短い合宿時間を生かして欧州組も多い五輪世代にも戦術を落とし込まなければいけない。ベネズエラ戦後、指揮官は「試合に近い形やさらに難しい形でトレーニングをすることが必要だった」と話している。今回のように“バタバタ”合流では約1時間の限りある練習時間で積み重ねることは難しい。
どちらかに専任するか、兼任を続けるか――。どちらにしても少なからず生まれてしまったこの“半信半疑”ムードを一刻も早く払しょくしなければいけない。