東京五輪代表「オーバーエイジ3枠」の“適任者”は? コロンビアに0-2完敗…見えた弱点
東京五輪まで残り8カ月…課題が多く残るなかでOA枠として必要な選手は?
森保一監督率いるU-22日本代表は17日、国際親善試合のU-22コロンビア代表戦(広島)に臨み、0-2で完敗した。A代表のMF堂安律(PSV)とMF久保建英(マジョルカ)が初の同時先発となった一戦。3-4-2-1のシステムで2シャドーに堂安と久保が入ったが、後半には4バックに変更して前線に人数をかけた。だが、ゴールを奪うことができず、来年開催される東京五輪に向けて多くの課題を残す結果となった。本大会ではオーバーエイジ(OA)枠として、24歳以上の選手を3人まで起用することができるが、“適任”と言える人材は一体誰だろうか――。
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コロンビア戦の前半、日本は東京五輪世代が立ち上げから採用してきた3-4-2-1システムで主導権を握ろうとしたが、なかなか形を作れなかった。最終ラインが5バック気味となり、中盤からもボールを運べず。前線の3人に敵陣の危険な位置でパスが入ることは少なく、堂安と久保の連係で突破を試みたが、結局は後半に2失点。同17分からはMF三好康児(アントワープ)を投入し、システムをA代表と同じ4-2-3-1に変更して、2列目に左利きのアタッカーを3人並べる布陣となった。
前線に4人を置くことで、チャンスは作り始めたが、最後までゴールを割ることはできなかった。試合後、堂安は「僕とタケ(久保)のところに入って前向いた時に、(上田)綺世くんとタケしか選択肢がなかった」と振り返った。久保も「ハーフタイムに意見として出ていたのは、せっかく3バックでやっているのだから、サイドを上げていこうと。攻撃の時に5バック気味になってしまうのはもったいない。ウイングバックを押し上げるためにどうするかということを、考えないといけないという話をしました」と語る。
東京五輪まで残り8カ月。五輪世代でも欧州組が増え、A代表と兼任している選手もいるなかで、長期の合宿を組むことは難しい。今回、森保監督は「現段階のベストメンバー」を招集。DF冨安健洋(ボローニャ)や成長著しいMF田中碧(川崎フロンターレ)は負傷でメンバーから外れたが、コロンビア戦を終えてオーバーエイジとして“適任”と感じられたA代表の3選手を挙げてみたい。
◆柴崎岳(デポルティボ)
最終ラインから中盤を経由して、個の打開力がある前線へとつなげる。3-4-2-1でも4-2-3-1でもボランチから中央、サイドへと展開する“かじ取り役”が柴崎にはできる。この日、縦パスがなかなか入らなかった理由を、堂安は「2ボランチが中にいて、シャドーも中にいて、センターバックが持った時に、僕のポジションとボランチのポジションがかぶるので縦パスが入れられない状況になっていた」と説明。柴崎はA代表では、主将のDF吉田麻也(サウサンプトン)の不在時にはキャプテンマークを巻くなど、チームを牽引する力もある。