人種差別被害のスウェーデン代表FW、あえて“試合続行”の意図明かす 「無視したほうがいい」
EURO予選で人種差別被害も毅然と対応 「馬鹿なやつはどこにでもいる」
スウェーデン代表FWアレクサンデル・イサク(レアル・ソシエダ)は現地時間15日、欧州選手権(EURO)2020予選のルーマニア戦でスタンドから人種差別的な暴言を浴びた。主審からは試合の中断要請を受けたものの、イサクは差別行為に屈しないと強い意志を示し、プレーを続行したという。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じた。
スウェーデンは敵地でルーマニアと対戦。FWマルクス・ベリ(クラスノダール)とFWロビン・クアイソン(マインツ)の得点で2-0の勝利を収め、6大会連続の本大会出場を決めていた。
しかし、この試合では途中出場したFWイサクがスタンドのファンから人種差別の標的となったしまった。両親がエリトリア出身という黒人選手のイサクは、試合中にダニエレ・オルサート主審に「人種差別的な暴言があった」と伝えたという
そしてイサクは試合後、スウェーデン地元メディアに対して事の顛末を明かした。心ない罵声があったことは主審も認識していたが、あえて試合の続行を望んだのは他ならぬイサク自身だったという。
「僕はレフェリーに何か聞こえなかったかと尋ねたんだ。その数分後、彼は試合を止め、(人種差別発言が)聞こえたと言った。
彼は僕に『試合を止めるか?』と尋ねた。僕は『ノー、その必要はない』と答えたよ。人種差別的な言葉はあってはならない。非常に悲しいものだ。それは確かに人を傷つけるし恥ずべきものだが、僕らはそのための準備をしている。それに影響されることはない。無視したほうがいい。馬鹿なやつはどこにでもいるものだ。彼らが望んでいるような反応をしないほうがいい」
20歳のイサクは、人種差別には屈しないという断固とした態度で立ち向かう姿勢を貫いていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)
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