久保と堂安、U-22代表GKが語る“世界レベル”の才能 「シュートの威力、駆け引きが…」

U-22日本代表の大迫敬介【写真:Football ZONE web】
U-22日本代表の大迫敬介【写真:Football ZONE web】

コパ・アメリカで目の当たりにした久保の才能 「とにかく個人技が素晴らしい」

 当時、広島ユースの3年生だった大迫敬介は、シーズン途中でトップチームとプロ契約をかわした。だがベンチに入ることもできず、エディオンスタジアム広島のピッチに立つこともできない。レギュラーの座をつかんだ今季のFC東京戦で対戦のチャンスもあったが、今度は久保が負傷のために試合に出ることができず、夏にはスペインに移籍してしまった。

 時代を象徴するヒーローになるべき才能と、同世代を代表する実績と将来性を誇る守護神との対決は、2016年Jユースカップ決勝以来、まだない。あの時、大迫は自身のキックをよりによって久保に拾われ、そのままボールを運ばれてスルーパスを出されて決勝点を失った。そのリベンジの機会を大迫は得ていない。

 ただ、3年前から大きく成長した2人は今年6月、コパ・アメリカ(南米選手権)日本代表として同じチームで戦うことになった。そこで大迫が目の当たりにしたのは、2歳年下の若者が見せる才能である。

「とにかく個人技が素晴らしい。相手が徹底してブロックを作る厳しい局面でも、個人で打開できるんです」

 そして、話はシュートの質に広がった。

「コパ・アメリカの前のキリンチャレンジカップで同じチームになった堂安律選手も同じなのですが、シュートの威力が凄いんです。ボールの重さもあるし、足の振りも速いので、どうしてもタイミングをずらされる。また、シュートに行くまでの形を持っていることも、共通していることですね。もし、自分が2人と対峙した時は、まずシュートへの形を作らせないことに集中します。ただ、それでも強引に持っていくだけの力も持っているし、駆け引きも上手い。そこのところで、GKとしては先手を取りたいと考えますね」

 まだコンディションが整っていないこともあり、堂安律の広島戦での起用は見送られた。日本が誇る2人のレフティーが、東京五輪代表における1トップ2シャドーの形でどう共存するのか、それはまだ霧の中だ。シャドーには他にも三好康児や食野亮太郎など、海外で活躍する人材も多い。

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