レジェンド澤の最後の授業 なでしこ主将の後継者候補が語る「予測と準備」の秀逸さ
仙台MF川村は最後の対決を嚙みしめる
偉大な先輩による最後のレッスンだった。23日の皇后杯準決勝でベガルタ仙台レディースは、今季限りでの引退を発表しているMF澤穂希を擁するINACに0-2で敗れた。仙台のなでしこジャパンMF川村優理は悔しさを噛みしめつつ、澤とのラストマッチを振り返った。
「相手にボールを持たれる中で、前半にチャンスもあった。前半に失点ゼロでいけなかったのが敗因だと思います」
川村はそう振り返った。前半36分、セカンドボールに反応した川村はペナルティーエリア外から右足を振り抜き、豪快なミドルシュートを放った。無回転でサイドネットに一直線に飛んだボールは、相手GK海堀あゆみに弾かれ、ゴールポストを直撃した。その3分後、仙台はCKから失点。後半はペースを完全に握られ、追加点を許して0-2と敗れた。
中盤での潰し合いが多く見られたこのゲームにおいて、仙台は川村、INACは澤がボランチのキーマンになった。勝っても負けても最後となった先輩・澤とのラストマッチだが、川村は改めて偉大さを感じていた。
「やっぱり、対戦相手として本当に嫌な選手でした。ボールを持った時の予測と準備が素晴らしくて、どこにパスを出していいのか迷ってしまうほどでした」
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