来季浦和加入内定の作陽MF伊藤 昨季選手権でも活躍した逸材が魅せた輝き
ズラタンも目を見張る才能
一足早い“プロ初ゴール”となった――。作陽高から来季の浦和入りが内定しているMF伊藤涼太郎は、19日に一般非公開で行われた浦和とFC東京のトレーニングマッチに、浦和の一員として出場した。45分2本と30分1本の変則的なルールで行われた3本目に途中出場し、トータル6-2の勝利を決定付ける6点目を決めた。
3本目の14分にピッチに入った伊藤は、ボランチの一角でプレー。すると、ピッチに入って6分後の20分、FWズラタンがゴール前左サイドでキープしたところで、ゴール前のスペースに鋭くダッシュ。ズラタンのパスを受けると、GKとの1対1で冷静にゴールへと沈めた。アシストのズラタンが「完璧な抜け出しだった」と絶賛する攻撃センスを見せつけた。
18歳の若武者は「プロなら絶対にボールがくると思いましたし、スペースもあって、ボールがくれば1点取れるなというところで、ゴールが決まって良かったです。周りの先輩たちにもナイスシュートと声を掛けてもらえて、コミュニケーションを取れたのも良かったです。このゴールをキッカケにできればと思います」と、笑顔を見せた。
昨年度は、作陽高の一員として全国高校サッカー選手権に出場。敗れはしたが、流通経大戦で見せたゴールは、スタジアムに大きなどよめきと歓声を巻き起こした。今年度も今月30日からの本大会出場を目指していたが、岡山県大会決勝で海外メディアでも話題になった玉野光南のスーパーゴールによって予選で敗退した。そのため、一足早く来季の加入が決まっている浦和の練習に参加し、この日、出場するチャンスをつかんだ。
「自分が思っていたのと同じようなレベルでした。レッズはJリーグの中でも強いチームですし、日本代表クラスの選手がたくさんいます。普段からそういうレベルの選手たちと練習できるのは幸せですし、それを自分のレベルアップにつなげたいと思います。練習でのレベルの高さにビックリしましたけど、うれしい気持ちもありました。今の自分では通用しなくて当たり前だと思っているので、ここでなら成長できると思いました」