なでしこJ、南アフリカに2-0勝利 代表110試合目の熊谷が“初ゴール”、菅澤が追加点
新ユニフォームを着て臨んだ初戦 東京五輪へ向けアフリカ勢と貴重な対戦機会
なでしこジャパン(日本女子代表)は10日、南アフリカ代表と北九州スタジアムで国際親善試合を行い、前半のうちに得点を重ね2-0で勝利した。
来年の東京五輪での躍進を目指す日本は、今年の女子ワールドカップ(W杯)を戦った選手たちを中心にほぼフルメンバーの構成。そのなかで、普段は攻撃的なポジションでプレーするMF遠藤純が左サイドバックで起用された。一方の南アフリカは女子W杯には出場したものの東京五輪はアフリカ予選で敗退し、先を見据えるチームとの対戦になった。
最初にゴールを奪ったのは日本だった。前半21分、左コーナーキックにDF土光真代が右足で合わせたシュートはゴールライン上で相手にクリアされたが、その場で上に浮いたようなボールをDF熊谷紗希が頭で押し込んで先制。この試合が代表110試合目というキャリアの持ち主の熊谷は、これが嬉しい代表での初ゴールになった。
日本がボールを保持しながら試合を進めると、同40分にはFW岩渕真奈からのクサビのパスをペナルティーエリアの入り口付近で受けたFW菅澤優衣香が、ポストプレーで味方に落とすような駆け引きから前を向いてそのまま右足シュート。これがゴールに吸い込まれ、2-0とリードしてハーフタイムを迎えた。
日本の高倉麻子監督は後半からMF籾木結花とMF杉田妃和を投入。立ち上がりの後半2分には、相手のミドルシュートがゴールポストを直撃して肝を冷やした。リズムを取り直した日本は、同16分にはその杉田が背後に出したミドルパスに抜け出した岩渕が相手GKと競り合いながらボールを前に運んでゴールしたかに思われたが、主審の判定はGKに対する岩渕のファウルとして認められなかった。
後半から出場の籾木は同25分、菅澤のスルーパスに右サイドから抜け出すとループシュートを狙ったが、クロスバーを直撃。直後にはGKと1対1になるチャンスを得たがシュートは枠外と、立て続けに決定機を逃してしまった。
後半は決定力に課題を残した感もあるが、このまま日本は2-0で勝利。貴重なアフリカ勢との対戦機会を、東京五輪へつなげていきたいところだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)