危険なタックルでエバートンMFゴメスが足首脱臼骨折の重傷「恐ろしい出来事だった」

　トットナムのイングランド代表FWハリー・ケインが、プレミアリーグ第11節エバートン戦（1-1）で相手選手を重傷に追い込んでしまった韓国代表FWソン・フンミンのメンタルを気遣い、擁護した。英サッカー情報サイト「フットボール・ロンドン」が報じた。

　ソン・フンミンは現地時間3日に行われた本拠地でのエバートン戦に先発出場。1-0とリードで迎えた後半33分にポルトガル代表MFアンドレ・ゴメスへ危険なスライディングタックルを仕掛けた。これを受けたゴメスは前方に倒れ、さらにコートジボワール代表DFエルジュ・オーリエと衝突した際に足首をひねり、脱臼骨折の重傷を負った。

　ゴメスの足首があらぬ方向に曲がり、それを目にしたソン・フンミンは頭を抱え、涙を流してチームスタッフに体を抱きかかえられる一幕も。ソン・フンミンはこのプレーでレッドカードを受けて退場となった。なお、このレッドカードはトットナム側からの異議申し立てを受け、5日にイングランドサッカー協会から処分の撤回が発表されている。

　ゴメスの怪我の状態は気がかりだが、一方でソン・フンミンのメンタル面も心配されている。トットナムのマウリシオ・ポチェッティーノ監督はソン・フンミンを擁護しているなか、同僚のイングランド代表FWケインもそれに続いた。「まずはアンドレ・ゴメスの速やかな回復を祈っている。僕はあの試合にいなかったが、テレビで見ていた。恐ろしい出来事だった」とゴメスへのエールを送ったうえで、韓国代表FWの状態を気遣った。

「ソニー（ソン・フンミン）とは月曜日の朝にトレーニングで会った。彼とハグして、君の責任じゃないと伝えた。ソニーのことはよく知っている。彼がどんな人間かも分かっているし、あの出来事で彼がたくさん傷ついたことも理解している。

　選手も監督も、みんなが彼のことを慰めていた。少しずついい状態を取り戻し始めていると思う。非常に不運なことだったが、彼もマインドを取り戻し、明日の試合（チャンピオンズリーグ）に集中しなければならないと分かっているはずだ」

　渦中のソン・フンミンは現地時間6日に行われるUEFAチャンピオンズリーグのグループステージ第4節ツルヴェナ・ズヴェズダ（セルビア）戦の招集メンバー入り。また、エバートン戦で負傷欠場したケインも復帰している。メンタルの状態が危惧されるソン・フンミンがピッチに立つことになるのか、注目を集めそうだ。