タックルでエバートンMFゴメスに重傷を負わせたソン・フンミンは一発退場処分

　トットナムの韓国代表FWソン・フンミンは現地時間3日、プレミアリーグ第11節エバートン戦（1-1）の後半34分に相手のポルトガル代表MFアンドレ・ゴメスへの危険なスライディングタックルにより、一発退場となった。足首の脱臼骨折という重傷を負わせてしまったショックで動揺し、ピッチ上で涙を流したソン・フンミンに対し、エバートンのトルコ代表FWジェンク・トスンが示した一流のスポーツマンシップを英メディアが称えている。

　今季のトットナムは開幕10試合で早くも4敗を喫する苦しいスタートとなった。エバートン戦も後半18分にイングランド代表MFデレ・アリが先制点を奪ったが、同アディショナルタイム、トスンに土壇場で同点弾を決められ、勝ち点1の獲得にとどまった。

　しかし、結果よりもはるかにショッキングなシーンが後半33分に訪れた。左サイドでソン・フンミンがボールホルダーのゴメスに対し、後方からスライディングタックルを敢行。すると、バランスを崩したゴメスは前方のトットナムDFセルジュ・オーリエに衝突してしまい、ピッチに転倒してしまう。

　最初はイエローカードを提示されたが、倒れたゴメスは右足首が不自然な方向に曲がり、あまりの激痛で絶叫。両チームの選手たちは頭を抱え、ショックを隠しきれない様子だった。想像を超える深刻な事態にレッドカードへと変更され、退場処分となったソン・フンミンは重傷を負わせた責任の重さに動転し、涙を流しながらピッチを退いた。

　英メディア「スポーツ・バイブル」は、号泣するソン・フンミンを慰めるトスンのワンシーンに注目。「ジェンク・トスンは特筆に値する。事故後にゴメスを励ますと、傷心したソンを見つけ、励ました。さらには、97分に自身のゴールでエバートンに勝ち点1をもたらした。一流の振る舞い」と公式インスタグラムで文章を添え、トスンが示したスポーツマンシップを称えていた。