バロテッリ、人種差別で激高の瞬間公開 敵将らに皮肉「証拠を認めない人たちとは違い…」
ヴェローナ戦で観客の人種差別行為、ブレシアFWバロテッリが怒り露わ
現地時間3日、イタリア・セリエAでヴェローナとブレシアが対戦し、ホームのヴェローナが2-1で勝利した。しかし試合中、ブレシアの元イタリア代表FWマリオ・バロテッリが観客の人種差別行為に怒りを露わにし、ピッチを去ろうとする場面が起きている。この時、バロテッリをサポートした試合スタッフやチームメイト、相手選手らに対し、同選手が感謝の言葉を述べている。英サッカー専門誌「フォー・フォー・トゥー」が伝えた。
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問題のシーンが発生したのは、ヴェローナが1-0のリードで迎えた後半9分のこと。敵陣左コーナー付近でボールを競り合っていたバロテッリが突然、ボールを拾い上げると、スタンドに向かって大きく蹴り上げた。そして、観客に対して明らかに激昂した様子のバロテッリは、相手選手の制止も手で払い、そのままピッチを去ろうとした。
スタンドからのモンキーチャントが発端となった模様で、大会スタッフやチームメイトが試合に残るよう促し、最終的には対戦相手のヴェローナ選手らに囲まれるようにしてなだめられ、ピッチに残った。その後、主審はプロトコルに則り試合を一時中断。スタジアムには、人種差別行為が止まない場合、試合を中止するとのアナウンスが流れた。
チームは敗れたものの、プレーを続け、後半40分には強烈なミドルシュートをゴールに突き刺したバロテッリ。試合語に自身のインスタグラムで、騒動のシーンの動画とともに「ピッチの上でも外でも、私との結束を示してくれたすべての仲間に感謝する。そして、あなた方ファンからのメッセージにもありがとうと言いたい」とメッセージを綴った。
ピッチでの選手たちの行動とは裏腹に、ヴェローナ監督と会長は試合後の記者会見でバロテッリに対する直接的な人種差別行為を否定していたが、同選手は自身の投稿のなかで皮肉を交えて、「本当にありがとう。あなた方は証拠を認めない人たちとは違い、正直な人間であることを証明してくれた」と述べている。
また、バロテッリはインスタグラムのストーリーで、問題のシーンについてスタンドから撮影された映像も投稿。そこにはモンキーチャントの声がはっきりと記録されていた。バロテッリはこのストーリーで、「モンキーチャントを行ったクルバ(ゴール裏中心部の席)の人々。恥を知れ。自分の子どもたち、家族、両親、友人、知人の前で……」と、行為に及んだ観客らを痛烈に批判している。