ルヴァン杯決勝、川崎が死闘制し初優勝! 札幌と3-3の撃ち合い、PK決着で歓喜
MF菅の一撃で札幌が先制するも、川崎もMF阿部のゴールで同点 2-2のまま延長へ
日本の国内三大タイトルの一つ、ルヴァン杯の決勝が26日に埼玉スタジアムで行われ、コンサドーレ札幌と川崎フロンターレの対戦は、両チーム一歩も譲らない点の取り合いの末に3-3で延長戦を終え、PK戦を5-4で制した川崎が5回目の挑戦で初優勝を決めた。
札幌はクラブ史上初のタイトルを競う決勝進出で、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督にとってはJリーグ3クラブ目で4回目。一方の川崎は4回の準優勝を経ての初優勝を狙うピッチになった。
序盤から両者がゴールに迫る姿勢を見せるなかで札幌は前半10分、右サイドでMF白井康介が縦への突破に成功するとマイナス気味のクロスを供給。それをファーサイドで受けたMF菅大輝がワントラップから右足を振り抜くと、クロスバーに当たったボールは川崎のGK新井章太にも当たりゴール内へ転がり込んだ。
1点を失った川崎は攻勢を強め、同15分にはカウンターでフリーになって右サイドをFWレアンドロ・ダミアンが抜け出すと、ゴール前には2人がフリーで走り込んだが、ダミアンは強引なシュートを選択して相手のブロックにあった。さらにダミアンは同20分にもMF阿部浩之のクロスにファーサイドでフリーになり、あとは決めるだけというボールをゴールポストに直撃させてしまい、決定機を連続で逸してしまった。
札幌も時にカウンターでMFチャナティップやMF鈴木武蔵にシュートチャンスが訪れたが、それを決めることはできず。そのまま前半終了かと思われたアディショナルタイム、川崎は左コーナーキックがファーサイドまで流れると、フリーになった阿部がワントラップから決めて同点。ほぼ前半ラストプレーのところでの一撃で、1-1の同点でハーフタイムへ突入した。
後半に入ってもボール保持率が高い川崎が敵陣でゲームを進める時間が長く続いた。すると同13分にはMF家長昭博がファーサイドに上げたクロスを阿部が中に落とすと、フリーのMF脇坂泰斗が狙ったが枠外。続く同14分にも家長のクロスを1トラップした脇坂がGKと1対1になったがシュートはクロスバーの上へ。立て続けて決定機を外し、脇坂は同19分にMF中村憲剛との交代になった。
川崎は同28分にはダミアンに代えてFW小林悠を投入。札幌もFWアンデルソン・ロペスとMFルーカス・フェルナンデスの外国人アタッカーを相次いで投入した。ボールを持つ川崎と鋭いカウンターを繰り出す札幌という構図のゲームが動いたのは同43分、川崎はMF大島僚太のラストパスをペナルティーエリア内で受けた小林がGKとの1対1を冷静に決めてゴール。残り時間わずかで2-1とリードを奪った。
それでも札幌はアディショナルタイム5分のコーナーキックで、GKク・ソンユンも攻撃参加する執念を見せると、MF深井一希がヘディングシュートでゴール。土壇場の一撃で2-2の同点に追いつき、決着は延長戦にもつれ込んだ。