「ラグビーを見すぎて…」 川崎GK、優勝直後の“トライ”を解説「全員かわしてやろう」
2本のPK ストップでルヴァン杯初優勝の立役者となったGK新井が大会MVPに
川崎フロンターレは26日、ルヴァン杯決勝で北海道コンサドーレ札幌と対戦し、3-3で迎えたPK戦を5-4で制し、初優勝を飾った。2本のPKをストップし、大会MVPに輝いたGK新井章太は、優勝が決まった際、祝福に駆け寄るチームメートに対し、キャッチしたボールを持ちながらかわして決めた“トライ”について、「ラグビーの映像を見すぎていたので」と振り返っている。
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過去4度ファイナルに進出している川崎だが、いずれも準優勝に終わっている。この日の決勝の相手はクラブ史上初タイトルを目指す札幌となったが、開始早々の前半10分、MF菅大輝の豪快なボレーシュートがポストを叩いた後、新井の背中にボールが当たってゴールマウスに吸い込まれ、先制点を与える苦しい展開となった。
試合後、新井は1失点目のシーンについて「いやぁ……本当にね……」と顔をしかめて悔しげに顔を振ると、「あれを止められるまで、GKはやめられないですね。練習もそう」と口にした。それでも、3-3の白熱した打ち合いで迎えたPK戦、新井は見事なジャンピングセーブで5人目のPKを弾き出すと、6人目のシュートもキャッチ。これが優勝を決する瞬間となった。
しかし、新井はこの後、予想外の行動に出る。優勝が決まった瞬間、歓喜を爆発させたチームメートたちが一気に新居へと向かっていくも、片手にしっかりとボールを持った新井は、キレのある動きで大外に拡がると、味方をかわしながら迫力あるスプリントで駆け上がり、ハーフウエーラインに“トライ”してみせたのだ。
この場面については「ラグビーの映像を見すぎていたんでね、ボールキャッチした時、仲間たちが全員駆け寄ってくるのを見て、全員かわしてやろうと思ったんです」と、不敵な笑みを浮かべて解説。現在日本で開催中のラグビーW杯では、日本が史上初のベスト8進出を決めたことで熱狂の渦を巻き起こしているが、この日の主役となった守護神は「日本以外も全部見ています」と語っており、他国の試合も全部チェックしているほどの“ハマりぶり”を垣間見せていた。