パワハラ問題で係争中

　チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が成績不振で解任されたことで、10月にポルトガル人指揮官からパワハラを受けた問題で退団していた女医エバ・カルネイロさんが復職する可能性が浮上している。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じた。
　 その手腕に高い評価を得ていた美人女医への理不尽な振る舞いが、退任となったスペシャル・ワンの歯車を狂わせたのかもしれない。8月8日のスウォンジー戦 終盤にベルギー代表MFエデン・アザールが、タックルを受けてピッチ上で昏倒（こんとう）している際に事件は起きた。アザールから要請を受けた主審がカル ネイロ 医師とトレーナーのピッチ内での治療を求めて2人は医療行為に従事。すでに数的不利だったチェルシーは、治療中にさらに一人を欠く事態に陥った。これにモ ウリーニョ元監督が激怒。ポルトガル語で放送禁止用語を言い放ち、テレビインタビューでも公に批判を展開した。そして、医師のトップチームでの活動を禁止 するパワハラ行為に出た。
　カルネイロさんの医療行為に関する正当性は誰もが認めていたが、元監督は謝罪せず。女医は退団し、チェルシーとモウリーニョ氏を性差別発言などで告訴していた。
　トップチームの選手にはカルネイロさんを支持する声が多く、その退団劇には多くの選手がショックを受けていたという。カルネイロさんは現在フリーで練習場のコブハム近郊に住んでい る。天敵の解雇によって係争状態が終了し、サポーターと選手待望の復職を果たす可能性が急浮上している。
　チェルシー退団時には故障者を多く抱えるアーセナルのサポーターから女医補強の大合唱が起こるほど、手腕に絶大な評価を手にしているカルネイロさん。頼れる医師の復帰は、スタンフォードブリッジに大きな補強となるかもしれない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images