ソン・フンミン、“韓国の英雄”超えへ秒読み 母国メディア「全盛期に入った」
CLレッドスター戦で2ゴール、チャ・ボムグン氏が持つ韓国人の欧州最多得点に並ぶ
トットナムは現地時間22日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第3節でレッドスター・ベオグラード(セルビア)と対戦し、5-0で快勝した。
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この試合で前半16分と44分に、韓国代表FWソン・フンミンがゴールを決めてチームの勝利に貢献。韓国の総合ニュースサイト「デイリーアン」は、「特有の爆発的なスピードを武器にゴールを作り出した。後半23分にエリック・ダイアーと交代したが、観客席にいるサポーターやファンと握手して喜んだ」と、その活躍を報じている。
そしてもう一つ、ソン・フンミンはこの2ゴールで、“韓国サッカー界の英雄”チャ・ボムグンが持つ韓国人の欧州最多得点(121得点)に並んだのだ。
チャ・ボムグンはブンデスリーガのダルムシュタット、フランクフルト、レバークーゼンで通算11シーズンプレーし、372試合で121得点をマークした。
一方のソン・フンミンはブンデスリーガのハンブルクとレバークーゼン、そしてトットナムで通算10シーズンを過ごし364試合で121得点を決めている。
韓国のレジェンドに並んだソン・フンミンの成長について、同サイトは「統計だけ見れば、ソン・フンミンのほうが早い。それに、より恐ろしい武器はやはり年齢だ。10代後半から欧州の舞台に立ったソン・フンミンは先進的なサッカーを学び、ワールドクラスの選手へと成長した。現在27歳のソン・フンミンは、全盛期に入ったと言える年齢だ。今後、4~5年は今の絶頂の状態を見せられるという意味でもある」と伝えている。
ソン・フンミンがチャ・ボムグンの121得点の記録を超えるのは、ほぼ確実と見ていいだろう。
チャ・ボムグンは兵役につき、除隊した後にブンデスリーガに進出しているが、当時の年齢は25歳。その後、36歳まで現役でプレーした。
一方、ソン・フンミンは2018年のアジア大会優勝により兵役免除となった。こうした状況の違いも、ソン・フンミンが今も伸び伸びとプレーできている要因の一つであるのは間違いない。ソン・フンミンが今後、どこまでゴールを量産していくのか注目したい。
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(金 明昱 / Myung-wook Kim)
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。