「カッコ悪くてもゴールを守る」 浦和GK西川、好セーブ連発を呼んだ勝利への“信念”
序盤から体を張ったセーブで広州恒大をシャットアウト「絶対にゼロで終わらせてやる」
浦和レッズのGK西川周作は、23日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝第2戦で広州恒大(中国)をシャットアウト。エースFW興梠慎三のゴールを守り切る1-0の勝利に、「カッコ悪くても浦和のゴールを守るんだ」という強い思いで臨んでいたと明かした。
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初戦をホームで2-0と勝利していた浦和だけに、この第2戦のアウェーゲームでは広州恒大の猛反撃が予想された。試合前から「覚悟が必要だ」と話していた守護神は、その言葉通りのプレーを見せる。前半11分には最終ラインの背後へ抜け出そうとするFWエウケソンに対して果敢な飛び出し。両者が激しく接触して倒れ込んだ。90分を通しても、相手に体をぶつけられる、あるいはキャッチしたボールにさらに足を伸ばされて蹴られるという場面が多発した。
それでも笑顔がトレードマークの守護神は、一歩もひるまなかった。前半16分にはマイナスのクロスに合わせた相手FWアンデルソン・タリスカの決定的なシュートをファインセーブ。さらには後半37分に相手FWガオ・リンが放ったゴール左隅を際どく襲うシュートも、鋭い反応で弾き出した。好パフォーマンスを引き出したのが「カッコ悪くても浦和のゴールを守るんだ」という思いだった。
確かに浦和は後半5分に先制したことで、残りの約40分で4失点しなければ突破条件は満たした。しかし、西川には「意識していた」ことがあった。浦和がACLの歴史のなかで中国で勝利したことがない現実だ。前日練習後にそれを知ると、西川は「最高じゃないですか。歴史を作るチャンスですよ」と前向きだった。物事をポジティブに捉えていく西川らしさが見えた瞬間だったと言えるだろう。
「今日は、そのことを聞いてすごく意識しましたよ。良い入りをして先制できたけど、絶対にゼロで終わらせてやるんだと。相手も得点がほしくてパワーに頼った攻撃もしてきたけど、最終ラインで吸収しながら最後のところでは体を張れたと思いますね」