「あれがすべてだった」 浦和の大槻監督、ACL決勝進出を呼んだ要因に挙げたのは?
3000km離れた中国まで駆け付けた浦和サポーターに感謝「高みに押し上げてくれた」
浦和レッズは23日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝第2戦で広州恒大(中国)に1-0と勝利し、決勝へ駒を進めた。大槻毅監督は試合後、突破の要因にホームでの初戦を挙げた。
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浦和は2日に行われたホームでの初戦、FWファブリシオとMF関根貴大のゴールで2-0の勝利を挙げた。優位な状況を作り上げ、クラブの歴史上で未勝利という中国遠征に乗り込んだ。そして、後半5分にはエースFW興梠慎三の一撃で歴史的な勝利を挙げ、2戦合計スコア3-0という完勝での突破劇を引き寄せた。
大槻監督は試合後、突破を決めた要因に言及。「ホームが先で、アウェーが2戦目だったんですけど、ホームの後押しで先勝できたこと、ゼロで抑えられたこと、あれがすべてだったと思います。あれによって、2戦目で広州恒大は非常に難しいゲーム運びになりましたし、それに対して我々は、彼らの力を利用してやっていくというような守備的な戦いのなかで、先に点を取りました。あの時点で、ゲームは終わったと思います」と語った。
これまでACLの浦和には、逆転のイメージが強くあった。優勝した2017年はラウンド16と準々決勝が初戦のビハインドを第2戦のホームで跳ね返した。今季はラウンド16の蔚山現代(韓国)戦で、ホームで1-2と敗れながらもアウェーで3-0の逆転突破を手にした。初戦を敵地で引き分けて戻り、ホームで突破を決めたことも少なくはないが、実は決勝トーナメントのホーム&アウェーを2連勝したのは、初優勝した07年の準々決勝で全北現代(韓国)を破った時以来の2回目だ。
この日は、5万人クラスの完全アウェーの環境のなかで、浦和サポーターは約700人が平日に3000kmの道のりをものともせず、中国に駆けつけた。「日本からアジアへ、アジアから世界へ」という意気込みをJクラブのなかでいち早く打ち出してきた浦和にとって、国際試合を支えるサポーターは大きな財産だ。
「この地までたくさんのサポーターのみなさんが来てくださって、本当に支えてくれて、我々を高みに押し上げてくれました。そこに対して、感謝の気持ちしかありません」
大槻監督も感謝の言葉を忘れない。
決勝は17年と同じカードとなるアル・ヒラル(サウジアラビア)との決戦が決まった。今度は浦和が最も得意とする第2戦のホームゲームを迎える日程で戦える。新たな一面を見せる完勝で東アジアの頂点に立った浦和は、2年ぶり3回目のアジア制覇へ向けて最高のパフォーマンスを見せつけた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)