チェルシー幹部が語ったモウリーニョ解任の理由 「監督と選手の間に不和があった」

終わりを告げたブルーズでの旅路

 チェルシーは17日、双方合意のもとでジョゼ・モウリーニョ前監督との契約解除を発表した。クラブのテクニカル・ディレクター(TD)を務めるマイケル・エメナロは降格圏まで勝ち点差1の16位に低迷する成績不振はもちろんだが、モウリーニョ監督と選手との不和が原因にあったことを認めた。エメナロTDが、クラブ公式TV「チェルシーTV」に語ったもの。
 
「事前に考えていた決定ではない。あくまでクラブを守るための決断だった」

 エメナロTDはモウリーニョ監督の退任についてこのように語った。スウォンジーとのリーグ開幕戦で起きたエバ・カルネイロ医師をはじめとしたチームスタッフへの批判や、度重なる審判への暴言、成績不振などで“スペシャル・ワン”の求心力は著しく低下した。選手は指揮官への忠誠を失っていないと地元メディアでは報じられていたものの、実際には監督との間に軋轢(あつれき)が生じていたようだ。クラブ首脳陣は指揮官を代えることが復活への第一歩として苦渋の決断を下した。

「結果は良くなかったし、監督と選手との間には明らかに不和があったようだ。我々は今こそ行動を起こす時だと感じた。(ロマン・アブラモビッチ)オーナーも、クラブにとって良いこととはいえ、難しい決断を迫られていた。チェルシーは世界でも屈指のビッグクラブだ。プレミアリーグで降格圏に勝ち点差1では十分とは言えない」

 モウリーニョ監督はチェルシー第一次政権時(2004年から07年)も3季目の指揮の途中で退任していた。開幕前には19年まで契約延長を果たし、長期政権への第一歩を踏み出したシーズンだったが、再び志半ばにして“ブルーズ”での旅路は終わりを告げた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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