闘将キーン、マンU対リバプールの“慣れ合い”に失望 「これから戦争だというのに…」
両チームの選手が試合前に笑顔で会話やハグしている姿を見て嫌悪感
元アイルランド代表MFの“闘将”ロイ・キーン氏が、古巣マンチェスター・ユナイテッドとリバプールが対戦した現地時間20日のプレミアリーグ第9節(1-1)で選手たちが決戦前に見せたある行動に不満を感じたようだ。
現役時代にはマンチェスター・ユナイテッドで長く活躍し、キャプテンも務めたキーン氏。ピッチ上ではハードタックルを厭わない激しいプレーや統率力でチームを鼓舞してきた。そんな熱き闘将だけに、ユナイテッドとリバプールによる伝統のダービーマッチには人一倍思い入れがあるようだ。英衛星放送「スカイ・スポーツ」で解説を務めたキーン氏は、入場直前にトンネル内で両チームの選手たちが握手や、笑顔で会話を交わしている様子に嫌悪感を示している。
「選手たちには失望したよ。これから戦争だとのいうにハグしたり、キスしたりしていた。お互いのことなんて見るものではない。これから、彼らと戦いに行くんだ。試合は変わらないが、選手は変わった。選手同士の戦争に向かっているのにお互いにハグしている。お喋りするなら試合の後か、もしくは試合の後にも喋らないかだ」
リバプールのブラジル代表FWロベルト・フィルミーノとユナイテッドのブラジル代表MFフレッジとMFアンドレアス・ペレイラ、リバプールのイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドとユナイテッドのイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォードなど同国出身者同士で、和やかにコミュニケーションをする姿が中継カメラでも捉えられていた。しかし、キーン氏は自身がプレーしていた時代では考えられないもので、その様子に違和感を覚えたようだ。
キーン氏は、現役時代には当時のアーセナルのキャプテンだった元フランス代表MFパトリック・ヴィエラ氏と激しい口論を交わすなど、対戦相手に対して闘志を前面に押し出してきた。しかし、現代ではキーン氏のような闘将タイプの選手は数を減らしている。サッカーのスタイルだけでなく、選手の振る舞いにも変化が起きているようだ。