涙はなし なでしこのレジェンド澤が最高の笑顔で26年間のキャリアに幕引き
引退後は「澤穂希にしかできない仕事を…」
澤は今年に入ってから一般男性との結婚を発表していた。しかし、そのことが決断に影響を与えたのかという問いに対しては「結婚の影響は全くないです。結婚していようといまいと、この決断は変わらなかったと思います。むしろ、主人が支えてくれたからこそ、この1年を頑張れたと思います」と、明確に否定。夫のサポートに感謝の言葉を残した。
また、決断の時期に関しては「去年から現役を今年続けるか続けないかの自問自答を何度も繰り返してきました」とした上で、「ワールドカップ(今年6月から7月にカナダで開催)が終わってから、悔いなく頑張れたなと思った瞬間があって、その時に今年いっぱいかなと思いました」と話した。
今後については「皇后杯が終わったら、ちょっとだけ体と心を休ませて、澤穂希にしかできない仕事をしたい。子どもが大好きなので、普及の仕事もしたい。もしかしたら指導者をやりたいという気持ちになるかもしれないので、その時の気持ちを大事にしたい」とコメント。「澤穂希にしかできない仕事」という言葉を何度も繰り返していた。
自身のサッカー人生を振り返り、「ここまで私がサッカーを続けられたのも、たくさんのファンの皆さんや応援して下さった方、家族の支えもあり、長い間サポートしてくださってありがとうございましたと言いたいです。仲間がいなければサッカーはできないし。自分のプレーも生かしてもらえない。最高の仲間が近くにいてくれたから頑張れたサッカー人生でした」と、周囲への感謝と気配りを口にした。
そして、「最高のサッカー人生でした」と語ったその表情は、最高に晴れ晴れとしていた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images