涙はなし なでしこのレジェンド澤が最高の笑顔で26年間のキャリアに幕引き
都内で引退会見 皇后杯で「最後に生き様を見せたい」
日本女子サッカー界のレジェンドである澤穂希(INAC)の現役引退発表記者会見が、17日に東京都内で行われた。女子ワールドカップの優勝と準優勝、オリンピックの銀メダル、日本人初のFIFA年間女子最優秀選手賞の受賞と、日本が生んだ世界最高の女子サッカープレーヤーが、その選手生活に幕を下ろした。
濃紺のスーツに身を包んで登壇した澤は、自らの言葉で今季限りでのラストダンスを報告した。
「このたび、わたし澤穂希は今季を持ちまして現役を引退することを決断しました。一番の理由は、心と身体が一致して、トップレベルで戦うことがだんだん難しくなってきたと感じたからです。人生で最大の大きな決断となりましたが、悔いのない、やりきったサッカー人生でした。残り、皇后杯が最大で3試合残っています。サッカー選手・澤穂希として、最後に生き様を見せたいと思います。今まで応援して下さった皆さんに感謝したいと思います」
1991年、中学入学と同時に読売サッカークラブ女子・ベレーザ(現日テレ・ベレーザ)に入団。当時の竹本一彦監督の判断で、下部組織ではなくいきなりのトップリーム入りになった。1990年代後半に不況のあおりを受け、国内の女子サッカーチームに廃部が相次ぐと、99年には単身アメリカに渡ってプレー。高い技術と敏捷性で、現地では「クイック・サワ」の異名を取った日本女子サッカー界のパイオニアだ。日本代表では15歳にしてデビューすると、通算205試合出場83得点。男女を通じて歴代最多得点をマークした。
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