なでしこのレジェンドが引退会見で示唆した指導者の道 「澤ジャパン」誕生への期待
涙なき会見で示した「澤穂希にしかできない仕事」という道
INAC神戸のなでしこジャパンMF澤穂希が17日、都内で行われた現役引退の記者会見に出席した。19日からの皇后杯でラストダンスとなるレジェンドは引退後、指導者の道に進む可能性を示唆。近い将来の「澤ジャパン」誕生に大きな期待を残した。
会見で涙はなかった。濃紺のスーツに身を包んだ澤は、15歳で日本代表デビューを果たし、2011年にはFIFA女子最優秀選手賞も受賞した華々しいキャリアを締めくくることを、自らの口で発表した。
「人生最大の決断となったけれど、最高のサッカー人生でした」
一瞬声を詰まらせるシーンもあったが、大きな笑顔を浮かべた澤は、引退後のキャリアについてプランの一端を明らかにしている。
「澤穂希にしかできない仕事をやっていきたい。子どもが大好き。日本女子サッカーの底辺を広げるためにも普及、子どもたちに夢を与える仕事をしたい。現役中は指導者はないなと思っている部分もあった。今後は引退してから、もしかしたら指導者をやりたいと思うかもしれない。その時の気持ちを大事にしたい」
代表通算205試合、通算83ゴールという男女を通じて日本サッカー史上最高の成績を残した澤は、これまで指導者への道を考えたことがなかったという。だが今後、指導者という道を選ぶ可能性を自ら示唆した。
なでしこジャパンの道を切り開いてきたレジェンドの引退によって一つの時代は終わりを告げたが、近い将来に指揮官として女子サッカー界を牽引する日への期待も高まっている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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