アーセナルMFエジル、“絶滅危惧種”の不遇を英特集「10番の死を示している」「氷河期」
エメリ監督の下で出場機会を失うエジル、「10番タイプ」の苦境を英メディア分析
アーセナルの元ドイツ代表MFメスト・エジルはウナイ・エメリ監督の下で出場機会を失っている。英メディア「90min」はエジルの不遇を特集。「10番の死を示している」「エメリはより若く、ハードワークする選手を好んでいる」と分析されるに至っている。
2018年のロシア・ワールドカップを最後にドイツ代表からの引退を表明し、クラブでの戦いに専念しているエジル。しかし、アーセナルがエメリ監督体制に変わってからは戦術的な理由からスタメンを外れる機会が増えた。
そして今季はそうした流れに拍車がかかり、開幕からピッチに立ったのはプレミアリーグ第5節のワトフォード戦(9月15日/2-2)とリーグカップ3回戦のノッティンガム・フォレスト戦(9月24日/5-0)の2試合のみ。若手の台頭も著しいアーセナルの中盤で居場所を失っている。
「メスト・エジルはモダン・フットボールにおけるNo.10の死を示す重要な見本になっている」
英メディア「90min」はこのような見出しをつけてエジルの現状について報じている。エジルはトップ下の位置で輝く典型的な「10番タイプ」の選手だが、同タイプは現代のサッカーにおいては“絶滅危惧種”で、その象徴的な存在になっていると指摘されている。
記事では「エメリ体制での彼の苦境は、最高峰のヨーロッパフットボールにおける“ナンバー10の死”というトレンドを示している」「メスト・エジルのようなスタイルはアイス・エイジ(氷河期)を迎えている」など、エジルの置かれた厳しい立場について表現。また、「ヨーロッパリーグ3度の優勝を誇る指揮官は、より若く、よりハードワークする選手を好んでいる」とし、エメリ監督の構想から外れていることを指摘している。
2014年にはドイツ代表としてブラジル・ワールドカップ制覇も経験し、世界屈指のパサーとしての評価を確立してきたエジルだが、アーセナルではベンチ入りすらままならない状況だ。31歳となったレフティーはここから這い上がることができるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)