森保J、守備の安定支える“徹底” W杯予選3連続完封…勝利呼び込む粘り強さを紐解く

GK権田のセーブも光るものがあった【写真:Noriko NAGANO】
GK権田のセーブも光るものがあった【写真:Noriko NAGANO】

本当に危険なシーンは前半24分の1対1のみ 守備陣のハードワークが光る

 例えばタジキスタン戦の前半はカウンターから自陣に攻め込まれる回数が多かったが、本当に危険なシーン、決定機と呼べるものは権田がストップした1対1のみ。中央を突破されても誰かが猛スピードでプレスバックしてクリーンなシュートは打たせず、サイドで裏を取られてもクロスには複数のDFが先に帰陣して跳ね返していた。

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「カウンターは受けていますけど、数的不利があったのはシュートまで持ってこられた1回だけ。それ以外はサイドからのボールに対して、ボランチと逆サイドバックも全力で戻れていました。ピンチになりそうな場面はあったと思うんですけど、声援で余計にそう思われた部分はあるのかもしれません。後ろから見ていて『人が足りない、ヤバいな』というのは、本当にあの(1対1の)シーンくらい。基本的にはディフェンスの選手がハードワークしてくれたので、無失点で終われた。こういう試合を続けないといけないと思います」

 もちろん、カウンターを受ける回数を減らすことには取り組まなければならないが、キャプテンのDF吉田麻也(サウサンプトン)が「決して個人としてもチームとしても良いパフォーマンスではなかったけど、勝ち点を積み上げるのが大事だし、そのなかで課題を見出していくのが大事」と語ったように、勝利とともに修正点を見つけられることの重要性は計り知れない。

 守備陣1人1人のハードワークが細かなミスをカバーし、粘り強く戦えるからこそ苦戦する時間帯があっても最終的に勝利を呼び込むことができる。今後の予選を勝ち進んでいくうえで、最も継続すべきポイントの一つだろう。

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(片村光博 / Mitsuhiro Katamura)



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