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J1リーグFC東京MF田邉草民の知られざる挑戦① スペイン2部で過ごした1年
――昨季の初の海外挑戦を振り返っての率直な感想を教えてください。
「苦しい時もあったけど、多くのことを経験することができました。自分自身も成長できたと思っていますし、良いチームに巡り会えたと思っています」
――最も苦しかったことはどのようなことですか?
「ある時期、自分が納得できるようなプレーができていなかった。普段の練習でもそういうことが続いて、試合の出場機会も失い、正直、その時期はきつかったです」
――そうした時期に監督が交代し、チャンスをもらえるようになったと思うんですが、何が変わったのでしょうか?
「このまま試合出られなくて、日本に帰ったら自分は終わると思った。その時は、もっとできると信じていたし、もっと頑張らなければ、だめだって思っていました。このままじゃ、サッカーから離れなければいけない、今のままではだめだって言い聞かせてサッカーと向き合ってきた。その矢先で監督が変わって、出場機会を得ることができた」
――日本を離れる前に、サッカー漬けの生活がしたいと言っていましたが、それはかなったわけですね?
「そうですね、ただ、正直なことを言うと、想像以上にきつかったです」
――何が苦労しましたか?
「ピッチの中よりも、むしろ外ですね。たとえば食事ですが、自炊をした事なんてこれまでなかったのに毎日それが続く。皿洗いも、今洗ったのにまたかって。そういうことの積み重ねですね。だから、自分がどれだけ日本で恵まれていたかが分かりました」