堂安、久保、伊東…激化する「右サイドハーフ争い」 モンゴル戦に見えた森保Jの変化とは?

アジアカップでは中央の攻めが停滞…幅の活用に“プラン変更”

 一方で、公式大会のアジアカップでは、“格上”の日本に対して相手は引いて守備を固めてくる。初戦のトルクメニスタン戦では、前半にこれまで通り中央を攻める戦術をとり、何度も相手のブロックに引っかかってしまった。挙句に一発のカウンターで先制点を許し、前半は1点ビハインドで折り返した。後半には選手間で話し合い、サイドを使う戦い方にシフト。3点を奪い返し、最終的には苦しみながらも3-2で勝利をつかんだ。

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 アジアで引いてくる相手に対しては、“幅”を上手く活用することが重要となる。森保ジャパンでは選手主体で話し合って臨機応変に修正する力が求められる。W杯予選の初戦となった9月のミャンマー戦(2-0)では、堂安が「拓実くんと何度も話し合った」と明かしており、ポイントは「クロスの供給」であると位置づけていた。結果、チーム2点目を堂安のクロスから南野が頭で決めた。

 昨年は中央から、今年はサイドから――。森保監督はカタールW杯までの4年間を中長期的に考え、戦術の浸透に徹底させているように感じる。もちろん、2次予選での格下相手だからこそ、結果につながっている部分もあるが、世界で勝つために攻撃の引き出しは多く、オプションの選択肢も増やしていくはず。特に堂安、伊東に18歳MF久保建英(マジョルカ)を加えた右サイドハーフの争いは熾烈。それぞれが特長を生かし、攻守に向上し続けなければ、先発を勝ち取ることは難しくなる。主力となるのか、オプションとなるのか。伊東がモンゴル戦で見せた3アシストの活躍は、2人に刺激を与えただろう。

 次戦のタジキスタン戦(15日/ドゥシャンベ)、指揮官は新たな方向へと舵を切るのか、それともサイド攻撃を徹底するのか。森保監督の手綱さばきにも注目したい。

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