堂安、久保、伊東…激化する「右サイドハーフ争い」 モンゴル戦に見えた森保Jの変化とは?
試合開始直後から徹底していたサイド攻撃
日本代表は10日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のモンゴル戦(埼玉)に6-0で快勝した。3戦連発のMF南野拓実(ザルツブルク)、DF吉田麻也(サウサンプトン)、10年ぶり弾のDF長友佑都(ガラタサライ)、FW永井謙佑(FC東京)がゴールするなか、MF遠藤航(シュツットガルト)、FW鎌田大地(フランクフルト)が代表初得点。右サイドに起用されたMF伊東純也(ヘンク)は3アシストと大活躍した。引かれた相手に対して“サイド攻め”で好機を作り続けての大量得点。今、森保ジャパンに起きている“変化”に注目した。
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W杯予選のホーム初戦。エースFW大迫勇也(ブレーメン)が負傷で不在となった一戦は、怒涛のシュート攻勢から始まった。開始2分、DF酒井宏樹(マルセイユ)の右クロスに永井が飛び出してチャンスを作る。これはオフサイドとなったが、同4分、またもや酒井のクロスに今度は南野が反応。左足を伸ばすも、惜しくも合わなかった。同10分には伊東が右サイドをドリブル突破。同12分には、酒井と伊東の連係で前線へと駆け上がった。その2分後には南野が右サイドでドリブルを仕掛けて、中央の永井へ。試合開始から15分間で、「これでもか」というほど右サイド攻めを徹底した。
この日は、森保ジャパン立ち上げ当初から2列目を形成してきた“三銃士”MF中島翔哉(ポルト)、南野、MF堂安律(PSV)ではなく、右MFに伊東を起用。日本のFIFAランク31位に対して、モンゴルは同183位と格下のため、相手は試合前から「保守的に戦う」とブロックを作って守備を固めることを宣言していた。実際、「相手のスタイルに合わせて選手を選ぶ」と話していたミヒャエル・ワイス監督はDF登録の6人を先発させ、フィールドプレーヤー全員が自陣で守る状態だった。
大人数で網を張る相手に対して、サイドを使い、網の目を緩めていく。森保一監督は試合後に、「モンゴルがこれまでの日本代表を分析して堅い守備をしてきた。中央を固められた時にサイドにスペースが出てきて、そこを選手たちが試合の流れや状況を考えて、攻撃を仕掛けてくれた」と説明。徹底してサイド攻撃した理由を明かした。
昨年9月に発足し、1年が経った森保ジャパン。初めての“壁”は今年1月のアジアカップだった。昨年の国際親善試合5連戦では、強豪ウルグアイ相手にも4-3で競り勝つなど、攻撃陣が躍動し4勝1分。中央にパスを入れて大迫が収め、2列目の“三銃士”が伸び伸びとプレーした。