イタリア代表、異例の緑色ユニフォーム着用へ 現地紙が痛烈批判「色は神聖なものだ」

イタリア代表ホームユニを着るインモービレ【写真:Getty Images】
イタリア代表ホームユニを着るインモービレ【写真:Getty Images】

“アッズーリ(青)”が“ヴェルデ(緑)”に? イタリア代表のホーム色変更に批判が殺到

 イタリア代表は現地時間12日に、ローマのスタディオ・オリンピコで欧州選手権(EURO)2020予選の第7節でギリシャ代表と対戦する。7日には、その試合で緑色のユニフォームを着用することを発表したが、イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は「代表はクラブではなく、色は神聖なものだ」と見出しを立てて批判している。

 イタリア代表は7日に公式ツイッターで「イタリア代表のルネッサンスキットは新しい才能を祝福する」と綴り、ギリシャ戦で着用予定となっている緑色ユニフォームを発表した。

 “アッズーリ”の愛称で知られるとおり、イタリア代表は鮮やかな青を基調としてきた。しかし、過去に一度だけ緑色のユニフォームを着用したことがあったという。1954年12月5日にスタディオ・オリンピコ行われたアルゼンチン戦(2-0)で、緑色を採用したようだ。その後は年代別代表などで緑色ユニフォームの着用はあったものの、A代表はそれ以降に採用されることはなかった。

 同紙は「“アッズーリ”が“ヴェルデ”になる」と主張し、痛烈な批判を展開している。

「スポーツ分野でのマーケティングに憤慨させられる時代において、我々はほとんどすべてを許容してきました。伝統的な色がオプションとなり、SNS上ではファンがピッチ上のチームを認識するのが難しいと皮肉を言い、講義が展開されることでしょう。クラブチームの場合、自身やスポンサーの利益のためにセカンドやサードのユニフォームを過剰に販売する」

 そして、ストライプや帯状の飾り程度であれば国民も許容するだろうという同紙は、「サッカーのルネッサンス(復興)と称して、文化に紐づけて緑色を選ばせる企ては称賛に値する」と皮肉を展開。「イタリア代表の色は青だ」と結論づけている。また、イタリア代表のロベルト・マンチーニ監督は「今回の商業的な展開は少々無謀のように感じる」と言ったことを伝えている。

 イタリア国内では、今季からユベントスが伝統の白と黒の縦じまのデザインから、前面中央で白と黒に分かれるツートンカラーのデザインに変更して物議を醸した。クラブでは、シーズンごとにデザインを変えることでユニフォーム販売数を伸ばすという傾向にある。だが、代表チームの伝統カラーを変更するような今回のデザインには、批判が集まっているようだ。

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