清水が欠いた“一つの選択肢” 「痛いのは浦和だった」を実現できなかった理由は?
前半19分に幸先よく先制するもドウグラスの不用意なミスから同点弾を献上
清水エスパルスは6日のJ1第28節、浦和レッズとのアウェーゲームに1-2で敗れて残留争いからの脱出に失敗した。試合後、篠田善之監督や選手からは「勝ち点1を持ち帰れなかった」ことへの後悔の言葉があった。
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清水は試合前の時点で浦和から勝ち点3差での上位で迎えた。一方で得失点差は浦和よりマイナスが大きく、敗れれば自動的に順位が逆転される状況でもあった。そうしたなかで首尾よく前半19分にセットプレーのこぼれ球をFWドウグラスが蹴り込んで先制に成功した。
前半は特に清水の中盤の守備が機能し、篠田監督も「侵入させないことは、中盤の選手や後ろの選手を含めて、完璧ではないですけど、きっちりとやってくれた印象」と話した。しかし、前半アディショナルタイムに前線でドウグラスが不用意なヒールキックでボールロストすると、コンパクトさを保てない陣形のまま浦和に攻撃を許し、MF橋岡大樹のクロスをFW興梠慎三に押し込まれた。それまでの45分間が水泡に帰したような失点は、後半の浦和に勢いを与えてしまった。
それでも後半の立ち上がりは清水もボールを握れる時間があった。しかし、同17分に体調不十分のドウグラスに代えてFWジュニオール・ドゥトラを投入して4-1-4-1にシステムを変えてから、清水のバランスはギクシャクした。その機微をMF金子翔太はこのように明かす。
「ウチは正直まだ若いチームで、アウェーで引き分けというプランを持ち切れなかった。どうしても、勝ち点3を欲しがってしまった部分があったと思う。引き分けで終わったら、痛いのは浦和だった。少し前掛かりになって、4-1-4-1だとアンカーの脇に広大なスペースが生まれるのを防げなかった。自分たちに、勝ち点1で終われる試合運びがなかった」