ベレーザ長谷川&清水×W杯優勝経験者エジミウソン “勝者のメンタリティー”の継承
【特別対談】元ブラジル代表MFが見た日本女子サッカー界は「素晴らしい流れ」
なでしこリーグ(日本女子サッカー)1部日テレ・ベレーザの中心選手であるMF長谷川唯とDF清水梨紗は、女子サッカー界でプロ契約を結ぶ数少ない選手であり、なでしこジャパン(日本女子代表)でも不動の主力を担う。
2020年の東京オリンピックで初の金メダル獲得が期待されるなか、02年の日韓ワールドカップでブラジル代表の世界一に貢献するなど現役時代は守備職人として鳴らしたエジミウソン氏との対談が実現。日本女子サッカーの印象やプロとしてあるべき姿、4年に一度の祭典で最高の結果を手にするためのアドバイスまで、話は多岐にわたった。
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――長谷川唯選手、清水梨紗選手は、日本の女子サッカー界では数少ないプロ契約選手です。エジミウソンさんが感じた彼女たちのファーストインプレッションを訊かせてください。
エジミウソン「日本が世界へサッカーの魅力を発信していることは認識しています。彼女たちがその一員としてプレーしていると踏まえたうえでの率直な印象は、とても攻撃的な選手なのかなと思いました」
――逆に、長谷川選手と清水選手が見たエジミウソンさんは?
長谷川「まずオーラがあります。そして、優しそう(笑)」
エジミウソン「ありがとうございます(笑)。私は体が大きいですし、ポジションもボランチとセンターバックをメインにやっていました。攻撃的な選手を潰す役割で、オーラを大きく見せないといけなかったですから、そう感じたのかもしれません」
清水「カッコイイです(笑)。胸と腕の筋肉がすごくて、ずっと見てしまいます」
エジミウソン「引退して7年になりますけど、怠けると太ってしまうので、今でも少しずつトレーニングしています。43歳なので健康に気を遣わないといけない年齢になってきました(笑)」
――なでしこジャパンはドイツで開催された2011年の女子ワールドカップで世界一に輝き、2015年大会も準優勝しています。エジミウソンさんは日本の女子サッカーにどのようなイメージを持っていますか?
エジミウソン「2011年のワールドカップ、決勝戦は実際に見ました。当時は本当に強かった。世界一を決める大会で結果を残して、トップ国の仲間入りを果たしたと思います。私の母国ブラジルもポテンシャルを持った選手はいるんですが、チームとして、もっと言うとクラブを取り囲む環境がまだしっかりできていません。そういう意味では、日本は優勝をきっかけに、女子サッカーがより発展して、それをきちんと選手たちが受け継いでいるので、素晴らしい流れだと思います」