レガネス、衝撃のVAR不具合に再試合要求 会長は「深刻な問題」と指摘
主審とVARの無線が接続不良 VARでも判定は覆らずに波紋
リーガ・エスパニョーラで最下位に沈むレガネスが現地時間5日に行われた第8節レバンテ戦(1-2)の再試合を要求している。試合中に起きたビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の不具合における問題について、「深刻な問題」を指摘している。スペイン紙「AS」が報じた。
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この試合は敵地に乗り込んだレバンテが2-1で勝利を収めた。しかし、前半終了間際にレバンテに与えられたペナルティーキックの判定が議論の対象となっている。
レバンテは見方のスルーパスからFWロジャー・マルティが最終ラインの裏のスペースに抜け出した。すると、ペナルティーエリアに入ろうとしたところで、カバーに戻ったレガネスDFディミトリス・シオバスがプレッシャーを受け、そのままピッチに倒れ込んだ。
主審のムヌエラ・モンテーロ氏は笛を吹き、ペナルティースポットを指差し、レバンテにPKを与えた。しかし、レガネスの選手は抗議のために審判に詰め寄った。リプレーで確認すると、そもそも接触はなく、倒れたのもマルティが自分で自分の足を蹴ってバランスを崩しているようにも見える。また、レガネスのビクトリア・パボン会長はそもそもエリア外でのプレーだったことを主張して、この判定に異を唱えている。
こうした際どい場面で介入するはずなのがVARだが、この場面ではVARにトラブルが起きていたようだ。記事によれば、この場面では主審とVARをつなぐ無線が接続不良を起こしており、連絡が取れない状況になっていたという。その後、携帯電話によって第4審判とVARでやり取りが行われ、そこからモンテーロ主審へ情報が伝わったようだが、結果的にはVARでも判定が覆ることはなく、レバンテはこれで得たPKでリードを奪うことに成功した。
レガネスのパボン会長は「深刻な問題だ」として、この一連の騒動を問題視。「VARシステムは適切に働いていなかった。他のリーガのクラブと同等に戦えていると感じられない」とVARによって偏りが生じていると主張。このレバンテ戦についても「ペナルティーの場面からの再開を要求する」とコメントしている。
昨年から各国リーグでも本格的に導入が始まり、世間を賑わすVAR。まだまだ賛否両論が多いが、判定の成否以前にもシステムの不具合という課題も残されているようだ。