決勝弾アシストや切れ味鋭いエラシコに加え、カウンター阻止のプレスも高く評価

　ポルトガル1部ポルトの日本代表MF中島翔哉は、現地時間25日に行われた国内リーグカップ初戦のサンタクララ戦にフル出場。移籍後初アシストで決勝点を生み出し、1-0の勝利に貢献した。マーカーを翻弄するエラシコを披露するなど攻撃面が高く評価されるなか、地元紙「O JOGO」は守備の改善に着目し、両軍最高タイの採点をつけている。

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　リーグ戦ではベンチスタートが続く中島は、25日の国内リーグカップ・サンタクララ戦でUEFAチャンピオンズリーグ（CL）予選3回戦クラスノダールとの第2戦（2-3）以来の先発出場。膠着状態のまま0-0で迎えた前半アディショナルタイム、中央から左サイドに流れて味方からの浮き球パスを受けると、左足のキックフェイントで追いすがるマーカーをかわし、右足で絶妙なクロスを供給。ニアサイドへ走り込んだポルトガル人DFジオゴ・レイテの先制ゴールをアシストした。

　移籍後初アシストから生まれた一撃が決勝点となり、中島は後半にマーカーを翻弄するエラシコが飛び出すなど、この日は随所に本来のキレを披露した。カップ戦では4バックから3バックに変更し、サイドハーフを務めていた中島が中央でプレー。ボランチの一角が最終ラインまで下がることで、守備に切り替わった際の負担を軽減するとともに、中島自身もチームメートのボールロスト後にプレッシングを怠らなかった。

　ポルトガルのスポーツ紙「O JOGO」は、紙面の採点で中島を両チーム最高タイの「7点」と評価。ポルトでは他に、最終ラインのDRコンゴ代表DFシャンセル・ムベンバとポルトガル人DFジオゴ・レイテ、ボランチのポルトガル人MFロマーリオ・バロが7点だったが、攻撃的なポジションで「7点」を獲得したのは中島だけだった。記事でも、「ナカの最初のショー」と題して、その働きぶりを分析している。

「日本人は変わり、魔法と守備の激しさを融合させることに成功した。チームのボールロスト後の彼の厳しいプレッシャーは、サンタクララのカウンターを防ぎ、監督が彼に求めることを体現していた」

　中島は途中出場した15日の第5節ポルティモネンセ戦（3-2）後、セルジオ・コンセイソン監督から怒りの形相で言葉を浴びせられ、その模様が大きく取り上げられていた。しかし、守備に規律を求めることで知られるコンセイソン監督の“基準”を満たすレベルにアジャストしてきているようだ。