前タイ代表監督が森保ジャパンに感銘 「すごく良いチーム」と絶賛した理由とは?

「意見を出し合って決めたことだから守ろう」という雰囲気のなかで規律が保たれている【写真:AP】
「意見を出し合って決めたことだから守ろう」という雰囲気のなかで規律が保たれている【写真:AP】

森保監督が寄せる信頼から生まれる思い「期待以上のものを返したい」

 日本代表の規律やプロフェッショナル精神は、どのように培われているのか――。チームスタッフによれば、ポジションやサッカー的な役割もあるが、経験のある選手、特に海外で厳しい戦いをしてきている選手が、「今はこういう時間帯だから、こうしよう」とピッチの中で声をかけ、いつ、どんな状況でもやるべきことを最後までやり続けられるよう、常に気を配ってプレーしているという。

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 時間を守ることやチームで決めたことを守るのは基本的なことで、遅刻は厳禁。それは、少しの気の緩みが、チームの輪の乱れにつながりかねないからだ。だが、決まりに無理があるようであれば、選手を代表してキャプテンが監督に相談することもあるという。監督が一方的に押し付けるのではなく、「意見を出し合って決めたことだから守ろう」という雰囲気のなかで規律が保たれているのだ。

 日本代表の合宿中はピッチ外の時間も重要になる。一定の緊張感を保ちながらもコミュニケーションを深め、心身を上手くリラックスさせながら、試合のために過ごすサイクルが自然にできているという。たとえ代表経験の浅い選手が入ってきても、周りの選手たちを見て、自分と照らし合わせながら溶け込んでいく。互いに刺激し合って高めていく場所なのだ。

 タイ代表を長く支えてきたシリサック氏は、「プロフェッショナル精神が高いのは選手だけではなく、コーチングスタッフも同じ」と、日本代表チームに敬意を表す。

 森保一監督はサンフレッチェ広島時代からコーチやスタッフに役割を振り、仕事を任せながら一丸となってチーム作りをしてきた。選手に求める以上、監督やコーチ、スタッフが高いプロ意識でやるのは当然とはいえ、監督がコーチやスタッフを信頼するがゆえに、任された側も「チームや選手のために、期待以上のものを返したい」という強い思いになるという。互いにプロとしてリスペクトし、責任を持って仕事を全うする。そんな関係がそこにある。

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