次世代のスピードスター 広島FW浅野がCWCで心から堪能する世界基準の戦い

シャドーストライカーで先発フル出場!

 広島のU-22日本代表FW浅野拓磨が、先発フル出場のピッチを駆け抜けた。10日に開幕したクラブワールドカップの初戦オークランド・シティ戦は、広島が2-0の勝利。Jリーグチャンピオンシップ(CS)決勝戦の第2戦から中4日だったこともあり、攻撃陣にはフレッシュな顔ぶれが並んでいた。

 1トップはFW皆川佑介が務め、浅野は2シャドーの一角に入った。CSではFW佐藤寿人との交代で1トップに入り、第2戦の決勝ゴールも決めたが、この日の役割は1列後ろ。「シャドーは普段の練習でもやっている。トップとは役割が違うが、普段の練習通りやることを意識した。ギャップでボールを受ける回数を増やすことや、判断のスピードが求められる。そこは自分の課題が全てあてはまる。今日もミスは多かったが、できるという自信もついた」と、試合を振り返った。

 2列目とはいえ、持ち前の俊足を生かしたプレーは健在だった。むしろ、1トップの皆川に相手のマークが気を取られた瞬間に、前方のスペースへ一気に走り出す場面は多かった。カウンターの脅威を与え続けたことは、かなりの時間帯でボールを支配された中でも、相手に対して大きなプレッシャーを与えていた。

 「どのポジションに入っても、裏に抜けるプレーは自分の特徴。狙うべきプレーだし、より自分のプレーを出そうとすればそういう場面は増える。試合の状況を見ながら、相手と駆け引きしながらというところで、時間が進むにつれて、裏で受けるのと足下で受けるのは使い分けられた」

 「まだまだ満足はできない」と話しながらも、一定の手応えはつかんだ様子だった。

 来年のリオデジャネイロ五輪を目指すU-22日本代表チームのエース候補である浅野だが、今大会に出場することによって、その代表チームが実施しているカタール遠征には参加できていない。しかし、このクラブワールドカップという舞台で戦うことを、前向きに捉えている。

「こういう大きな舞台を経験できるのは幸せ。年代別代表に行っている選手もいるけど、僕はここで100パーセントを出そうと思っている。世界と戦う機会はそうないことだし、遠征に行っている選手に負けないようにやりたい。次に集まったときに、自分のプレーが良くなっていればそれが経験として成長できているということだと思う」

 

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