野津田と柴崎の故障退場に関与のオークランドDF岩田 自身も額を7針縫う裂傷に「しっぺ返しかな」

ゲーム終盤に流血も包帯を巻きフル出場

「僕にとってやられた感があったので、どういうプレーが(相手にとって)やりにくいのか尋ねて、今後の成長のためにアドバイスをもらっていました」

 1983年生まれの岩田は、岐阜工業高の3年時に全国高校サッカー選手権の岐阜県予選決勝でゴールし、チームを全国に導いた。しかし、本大会は怪我によって出場できなかった。チームは全国で決勝にまで進出したが、国見高校に敗れている。当時、国見の2年生エースで大会得点王に輝いたのが、この試合の対戦相手だった広島MF柴崎晃誠だった。

 浜松大学を経て、2006年に当時東海リーグで戦っていたFC岐阜に加入。チームがJ2昇格を果たす中で、自身はセカンドチーム登録とされてプロ入りは叶わず。10年にオーストラリアに渡り、仕事をしながらサッカーを続けた。そして12年に隣国のニュージーランドに移り、オークランドに加入している。オーストラリアがアジアサッカー連盟に所属を変更したこともあり、4大会連続でオセアニア代表の一員としてCWCへの出場を果たした。

 岩田にとって12年の前回大会以来、3年ぶりとなる母国でのプレーだったが、あまり望んでいない形で目立ってしまった。広島はこのゲームでMF野津田岳人と柴崎の2人が負傷により交代となったが、どちらのシーンにも岩田が絡んでいた。プレー自体は悪質なものではなかったが、岩田の心には重苦しさが残っていた。後半40分には、マッチアップした柏の足が顔面を直撃。岩田自身も額から流血してピッチの外での治療を余儀なくされた。

「額はさっき7針縫ってきました。途中で2人の選手を怪我させてしまったので、そのしっぺ返しかな……」

 

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