野津田と柴崎の故障退場に関与のオークランドDF岩田 自身も額を7針縫う裂傷に「しっぺ返しかな」

対面したMF柏に試合後、アドバイスを求める雑草魂

 10日のクラブワールドカップ(CWC)開幕戦で、広島に0-2と敗れたオークランド・シティ(ニュージーランド)には、日本人DF岩田卓也が所属していた。左サイドバックで先発フル出場した岩田は、接触プレーで広島の選手2人が途中交代を余儀なくされる一方、自身も顔面を蹴られて流血。7針を縫うアクシデントに見舞われ、「しっぺ返しかな」と唇を噛んだ。

「僕たちは監督がスペイン人ということもあってポゼッションサッカーをしている。ボールは回せていたけど、回させられた感がある。広島の戦略にハマった。しっかりとブロックを作られて、前になかなかボールを出せなかった。日本に着いてからJリーグチャンピオンシップの決勝をチームで見たが、いろいろと頭に詰め過ぎたかもしれない」

 70%近いボール保持率を記録しながら、結果的に枠内シュートがゼロに終わった試合運びを悔やんだ。

 このゲームで、岩田は広島のMF柏好文とマッチアップしていた。鋭いドリブル突破が武器の柏に対して岩田は苦戦。特に前半のうちに相手との間合いを掴むまでは、かなりの回数の突破を許してしまった。「やりにくくて、試合の途中で次はこうしようと考えながらプレーしたが、その上を行かれた」と、実力差を認めた。試合後、岩田は柏に歩み寄り、何かの会話をしていた。その内容は、日本でプロ入りを果たせずにオーストラリアへ渡り、現在はニュージーランドでプレーする男の貪欲な精神を示すものだった。

 

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