久保建英が挑むマジョルカの“固い絆” 「高いクオリティー」で変革の旗手になれるか
ヘタフェサポーターも認めた才能 「将来レアルでフィットするかもしれない」
スペイン紙「AS」は、この日の久保について1点(最高3点)とそこまで高く評価しなかった。一方、同じスペイン紙「マルカ」はアシストを評価し、2点(最高3点)を付けている。
またスペインのメディア「モビスター・プルス」のアドリアン・フォウス記者は試合後、「マジョルカは試合を通じて全体的に大いに苦しんでいたようだ。チームメートが怪我をしたことによって出場した久保には、チームにフィットする時間や試合数がまだ足りていないことが感じ取れた。彼はとても若いけど、今後マジョルカの中心選手になり、もう間もなくビセンテ・モレノのスタメンになり始めると思う。チームが1部残留を成し遂げるための、重要な選手になると思うよ」と期待を込めた。
また、対戦相手のヘタフェサポーターのフランさんは「久保はいいパフォーマンスだったし、チームで間違いなく一番目立っていたよ。高いクオリティーを備えているので、将来レアル・マドリードで完璧にフィットするかもしれないね。今日はマジョルカで一番良かった」と、久保のプレーがとても印象的だったことを語った。
久保はこの試合、これまでで最も長い時間プレーし、初アシストという一つの大きな結果を残した。しかしチーム同様、ヘタフェの激しくも上手いプレーの前に、自由にやらせてもらえる時間は少なく、本人にとってはフラストレーションの溜まる試合展開になったはずだ。それでも試合後には、ファンへのサインや写真撮影に応じる優しさを見せていた。
マジョルカはこの後、9月25日にホームで強豪アトレチコ・マドリードとの一戦を迎える。ヨーロッパでも屈指の守備力を誇るDF陣相手に、大きな変革を望まないモレノ監督のスタメンに久保が初めて食い込めるのか。そしてその技術や個性が、どこまで強豪相手に通用するのかが非常に楽しみな一戦となる。
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(高橋智行 / Tomoyuki Takahashi)
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。