「牽引車の轍~クラブリーダーのバイオグラフィー~」vol.4 池谷友良(ロアッソ熊本・代表取締役社長) 覚悟が紡ぐ人とのつながり
夢を思い浮かべながら
私が監督時代に最も意識していたことは、「選手に『この監督を胴上げしたい』と言わせられるか」ということでした。今、社長という立場になって意識することは、「現場にも、スタッフにも、支えていただいている人にも『池谷が言っているんだから間違いない』と思わせられるか」です。生意気かもしれませんが、それが私の仕事だと信じていますからね。
かつてロアッソがJFL昇格、J2参入を果たした時に、選手から胴上げしてもらいました。今、目標とするJ1昇格を果たした時、今度は選手だけでなく、スタッフからも、そしてスポンサーの方からも胴上げしてもらえたらどんなに素晴らしいか――。
そんな夢を思い浮かべながら、日々、走り続けています。
【了】
profile
池谷友良(いけや・ともよし)
1962年 静岡県浜松市に生まれる。
1978年 浜名高校に入学。
1981年 中央大学に入学。
1985年 日立製作所サッカー部に入部。
1992年 現役引退、同部のコーチに就任。
2003年 U-15日本代表コーチに就任。
2004年 柏レイソル監督に就任。
2005年 九州リーグのロアッソ熊本の監督に就任。1年目にJFL昇格、3年目にJ2昇格を達成。
2012年 GM兼任で社長に就任。
老野生智明●文&写真 text & photo by Tomoaki Oinosho