昇格失敗で主力流出の危機が迫るC大阪 「降格2年目のJ1復帰」への条件とは?
C大阪と同様に失敗した2チーム
いずれも、主力クラスの流出を最小限に止めてシーズンに挑み、見事に1位でのJ1復帰を果たしている。興味深いのは、2013年が就任1年目だったG大阪の長谷川健太監督以外は、いずれも降格時の指揮官が率いて目標を達成している点だ。「一貫性のある強化」が、こうした潤沢な資金を誇るクラブのJ2降格時の、一つのキーワードになるのは間違いないだろう。
一方、失敗例の代表格と言えるのが、2010年の千葉と2014年の磐田だ。いずれも戦力の流出を最小限にとどめ、積極的な補強も行って1年でのJ1復帰の筆頭候補に挙げられていたが、ともに今季のC大阪と同じ4位でのフィニッシュとなり昇格に失敗。失意にまみれたシーズンを送った。
もっとも、その後に両チームがたどった道は大きく異なる。千葉は今季も9位に沈み、6シーズン連続で昇格に失敗。対する磐田はJ2での2年目となった今季に2位となり見事に自動昇格を勝ち取っている。
両者の運命を大きく分けたのも、「一貫性のある強化」にあったと言えるだろう。ともにJ2での2年目を前に、主力の流出は避けられなかった。2011年の千葉は降格時に残留していたFWネット、MFアレックス、MF工藤浩平、MF谷澤達也といった主力がそろって移籍。今季の磐田も、開幕前にFW前田遼一、FW山崎亮平、MFペク・ソンドンらが流出した。