「この順位にいるチームでは…」 7戦未勝利の浦和、見つめるべき“降格危機”の現実

「この順位にいるようなチームではない」と現状への思いを語ったFW興梠【写真:Getty Images】
「この順位にいるようなチームではない」と現状への思いを語ったFW興梠【写真:Getty Images】

エース興梠はチームを鼓舞「このメンバーを見れば勝たなきゃいけないと思う」

 選手たちの名前を見れば、多くの選手たちが日本代表の経験を持つ。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の準々決勝に勝ち残っているように、持っているポテンシャルがあることに異論はないだろう。しかしながら、リーグ戦でそれを発揮できてはいない。

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 興梠は「浦和レッズは勝たないといけないチームと言われますけど、何をもってそう言っているのか、僕にはよく分からない。タイトルも、鹿島みたいにたくさん取っているチームが言うなら分かるけど、そんなに取っていないチームが当たり前のように言うのはおかしい」と、実績と比較して、プライドの部分での乖離を指摘した。一方で「このメンバーを見れば勝たなきゃいけないと思う。この順位にいるようなチームではないので」と、現状への思いを話した。

 また、FW武藤雄樹は「チームの雰囲気の部分で言えば、現状は『やばい、降格する』というメンタルではないと思う」と話した。一方で「下との勝ち点差は理解しているし、危機感もある。ポテンシャルだとか昔の成績とかでは今を戦えない。現実を見てやっていこうということだと思う」と、楽観視もしていない。

 浦和が本格的に残留争いをしたのは2011年が最後だが、その当時を知るメンバーはMF柏木陽介とMF宇賀神友弥だけだ。阿部はちょうどイングランドのレスターでプレーしているシーズンだった。そうした意味では、本格的に順位表で下を気にしなければいけないシーズンを過ごした経験のある選手は少ない。

 ACLと天皇杯の試合を挟んで、リーグの次節は鳥栖との直接対決になる。今節に浦和を勝ち点3差で追うガンバ大阪と対戦する鳥栖の試合結果次第では、両者に順位を逆転される可能性のある勝ち点状況で迎える可能性すらある。こうした本格的なプレッシャーがかかる中で、本来の自分たちと感じられるものと、現実とのギャップにどれだけ折り合いをつけて戦えるのか。その持っていき方に失敗するようなことがあれば、危機では済まされない結果がシーズン終了時に出かねないところにあると言えるのではないだろうか。

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