名手テア・シュテーゲン、EURO予選で使われず… 代表戦帯同は「大きな打撃だった」
FIFA年間最優秀GKの最終候補3人に選出も…ドイツ代表ではGKノイアーの“高い壁”
世界で3本の指に入る名手との評価を受け、所属クラブでも絶対的な守護神として活躍しながら、代表では変わらずベンチ要員のまま──。バルセロナに所属するドイツ代表GKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが、その苦悩を語った。ドイツ紙「ビルト」が報じている。
昨季のリーガ・エスパニョーラでは16試合のクリーンシートを達成するなど、バルセロナの優勝に貢献したテア・シュテーゲン。欧州の舞台でもUEFAチャンピオンズリーグ準決勝進出に尽力し、国内外で安定した戦いぶりを見せている。その功績は誰もが認めるところで、現地時間2日には2019年度のFIFA男子年間最優秀GK賞にノミネート。リバプールのブラジル代表GKアリソン、マンチェスター・シティのブラジル代表GKエデルソンと並んで最終候補に名を連ねたという事実は、世界最高峰の守護神であると評価を受けたということだ(賞の発表は24日)。
それでもテア・シュテーゲンは、ドイツ代表の正GKの座を巡る戦いでマヌエル・ノイアー(バイエルン・ミュンヘン)という壁を崩せずにいる。代表メンバーに定着しているテア・シュテーゲンは、今月行われた欧州選手権(EURO)予選2試合に向けても順当に招集を受けた。3月20日のセルビア戦(1-1)以来となる先発起用に期待がかかったが、ヨアヒム・レーブ監督は9月6日のオランダ戦でこれまでと同様にノイアーを起用。結果は2-4の黒星だったが、指揮官の方針に変更はなく、続く9日の北アイルランド戦(2-0)でもゴールマウスに立ったのはノイアーだった。
世界屈指のGKと謳われながら、今回も出番のなかったテア・シュテーゲンにとって、チャンスを得られない状況は歯がゆいに違いない。バルセロナに戻った同選手は、スポーツ用品メーカーの宣伝イベントで失望を口にした。
「自分が経験したことについて、容易には説明がつかない。全力を尽くしているが、それでも今回の代表戦帯同は自分にとって大きな打撃だった」