「W杯予選ミャンマー戦出場14人」を金田喜稔が採点 「イメージを変えた」と称えた選手は?
カタールW杯を目指す初陣に出場した全選手を5段階評価 中島の先制点は「スーパーゴール」
日本代表は10日にカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の初陣ミャンマー戦(ヤンゴン)に臨み、2-0で勝利した。5日の国際親善試合パラグアイ戦(2-0)と同じ11人がスタメンに名を連ね、前半にMF中島翔哉(ポルト)、MF南野拓実(ザルツブルク)のゴールで2点をリード。悪天候と劣悪なピッチコンディションのなかでも相手を圧倒、その後追加点を奪えなかったもののW杯予選初陣で勝ち点3を手にした。
カタールW杯に向けた第一歩となる勝利を、識者はどのように見たのか。1970年代から80年代にかけて「天才ドリブラー」として活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追う金田喜稔氏が、この一戦に出場した全14選手を5段階で評価(5つ星が最高、1つ星が最低)。手堅い無失点勝利により守備陣は総じて高評価、ゴールを奪った中島、南野の技術も称えた。
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<FW>
■大迫勇也(ブレーメン)=★★★
パラグアイ戦での活躍を受けて期待をしていただけに、やや物足りなさの残る内容。劣悪なピッチコンディションのなか厳しいマークに遭い、前半28分には相手DFに後方から悪質なタックルを受け、普段は冷静な大迫が怒りを露わにした。後半19分の決定機では、ヘディングシュートを打てる場面でパスを選択。格下相手のアウェーゲームだったからこそ、今後対戦するチームを威圧する意味でも貪欲にゴールを狙ってほしかった。
<MF>
■中島翔哉(ポルト/→後半36分OUT)=★★★★
左サイドから切り込み、ミャンマーDFとGKの頭越しに叩き込んだ前半16分の先制点はまさにスーパーゴール。決定力、すなわちチャンスを決めきる技術を持つ中島がチームにいることの大きさを改めて感じさせる一撃だった。実力差のある両チームの対戦で、何よりもW杯予選初陣という先制点が欲しいシチュエーションで、最高のゲームの入りとなった。その後も雨で滑るピッチ状況をものともせず、左サイドでドリブルを仕掛けて攻撃の起点に。常に相手の脅威となっていた。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。