黄金期を築く”森保采配”が再び的中! 就任4年で3度目のJ1制覇へ導く

3度目のJ1優勝は日本人監督として初

 その交代が効果的に作用したのは広島だった。G大阪の運動量が落ち始めてきた後半25分過ぎから、少しずつ攻撃の回数を増やしていく。FW浅野は持ち前の快足を武器に、単独でもG大阪へカウンターの脅威を与えた。

 そして、遂にゴールが生まれる。同31分、途中出場のMF柏が右サイドから直線的なクロスを上げると、こちらも途中投入されたFW浅野が高い打点でヘディング。CS準決勝から好守を見せていたG大阪GK東口順昭が伸ばした手もわずかに届かずゴールへ。直線的な突破が武器のミキッチからのスイッチが、効果的に機能した瞬間だった。

 森保監督の采配がズバリと当たる形で広島が大きな1点を挙げ、第2戦のスコアを1-1、トータルスコアを4-3とした。

 その後、優勝のためには2点が必要なG大阪が猛攻を見せるが、広島はペナルティーエリアの中に6人、7人と人数を掛けて守りに入り、終盤にはDF水本裕貴を投入する盤石の采配でG大阪の攻撃を封じ込めた。そして、西村雄一主審によるタイムアップを告げる笛が鳴り響き、広島が2年ぶりに年間王者の座に就いた。

 森保監督にとっては、就任後の4年間で3度目のリーグ優勝。日本人監督として3度目のJ1制覇は初の快挙となり、Jリーグを代表する名将としての地位を確立しようとしている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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