黄金期を築く”森保采配”が再び的中! 就任4年で3度目のJ1制覇へ導く
途中出場の浅野と柏が大仕事 合計スコア4-3でG大阪を破る
2ステージ制が復活した今季、最初のリーグ王者の栄冠は広島の頭上に輝いた。5日のJリーグチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦は、1-1でタイムアップ。第1戦とのトータルスコア4-3で広島が年間チャンピオンの座に就いた。勝負どころでの広島・森保一監督の采配がズバリと的中し、2年ぶり3度目のJ1制覇を引き寄せた。
広島が敵地での第1戦に3-2で勝利したことにより、G大阪は逆転優勝のためには2点差以上の勝利、もしくは3得点以上しての1点差勝利(3-2の場合は延長戦に突入)が最低条件となっていた。
先にゲームを動かしたのはG大阪だった。前半27分、MF遠藤保仁の右CKで、MF今野泰幸がゴール方向に走るモーションを掛けてから逆方向に回り込む駆け引きで相手マークを外すと、右足でボレーシュート。やや当たりは悪かったが、広島GK林卓人の前でDF佐々木翔に当たってコースが変わり、そのままゴールへ。今野のCS3戦連続ゴールで、G大阪が1-0と先制した。
このゲーム単体で見れば、G大阪の1点リードだが、2試合トータルで見れば3-3の同点。アウェーゴール数の差で、広島優位の状況のままハーフタイムを迎えた。
後半も広島が自陣に撤退して守備をする構図は前半と変わらず、立ち上がりからG大阪が攻撃的な入りを見せた。そして両監督が動く。G大阪は後半12分にMF大森晃太郎に代えMF倉田秋、広島はFW佐藤寿人に代えてFW浅野拓磨をピッチに送り込んだ。
両サイドバックも攻撃参加して厚みのある攻撃を仕掛けるG大阪だが、なかなか次の1点につながる決定的なチャンスは生み出せない。G大阪の長谷川健太監督は、同19分にFW長沢駿に代えて切り札のFWパトリックを投入。広島の森保一監督は、MFミキッチに代えて第1戦で決勝ゴールのMF柏好文をピッチへ。1993年の“ドーハの悲劇”でチームメイトだった両監督は、計ったように同じタイミングで2人ずつの選手交代を行った。