元英代表FWオーウェン、貴公子ベッカムのW杯退場劇を非難 「今もいくらかの憤り」
1998年W杯、決勝トーナメント1回戦アルゼンチン戦はベッカム退場劇もあって敗戦
かつてリバプールやレアル・マドリードなどでプレーした元イングランド代表FWマイケル・オーウェン氏は5日、自伝『Reboot: My Life, My Time』を発売。そのなかで、1998年のフランス・ワールドカップ(W杯)でベスト16敗退の戦犯となった元イングランド代表FWデイビッド・ベッカムについて、「デイビッドに失望させられた」と非難したことが話題を呼んでいる。英紙「デイリー・ミラー」が報じた。
オーウェン氏と言えば、リバプールの下部組織出身で1996年にトップチームデビューした“元祖ワンダーボーイ”だ。1998年には当時イングランド史上最年少でA代表デビューを飾ると最年少ゴールも記録し、一躍スーパースターの仲間入りを果たした。その後、2004年にレアル・マドリードへ移籍。度重なる怪我に悩まされ、世界最高の選手にまで上り詰めることはできなかったが、人々の記憶に残るストライカーである。
そんなオーウェン氏は自伝を発売したが、過激な内容が多くの波紋を呼んでいる。その一つが、1998年フランスW杯を回顧した場面だ。決勝トーナメント1回戦のイングランド対アルゼンチン戦は、自身がセンセーショナルな一撃で一気にスターダムを駆け上がるきっかけとなったゲームだったが、試合は後半のベッカム退場劇もあってPK戦の末に敗れている。
「私が言えるのは、ここに座ってこの本を書いている時、W杯に出られることは選手としてどれだけ幸運なことなのかを知っている。デイビッドがその日にやってしまったことが、イングランド代表のすべての人を失望させることはなかったと言ってしまったら、私は嘘をつくことになるだろう。彼はその後に受けた非難に値したか? 確かにそうではない。だけど、デイビッドは我々を失望させた。そして、私はまだ今日になってもいくらかの憤りを持っている」
イングランド敗退のきっかけとなったベッカムの退場劇。それは今でもオーウェンのなかで“しこり”として残っているようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)